「あちらにいる鬼」原作者・井上荒野「最高の配役」 瀬尾まなほ、津田健次郎らのコメント公開
2022年10月31日 15:00
昨年11月、満99歳で波乱の人生を全うした作家・僧侶の瀬戸内寂聴。1960年代から人気作家・瀬戸内晴美として活躍した彼女が出家した背景には、同業者で妻子ある井上光晴との恋があった。出会うべくして出会い、互いにのめり込んでいくふたりと、全てを承知しながら心を乱すことのない男の妻。「あちらにいる鬼」は、同志にも共犯にも似た不思議な3人の関係を、光晴の長女、井上がセンセーショナルに書き上げた物語。
寂聴をモデルにした人気作家・長内みはるを寺島が演じ、実際に剃髪して臨んだ。井上光晴をモデルとした白木篤郎を豊川、白木の妻・笙子を広末涼子が演じている
原作者である井上は「三人の表情の雄弁さ」「最高の配役」と本作の寺島、豊川、広末を絶賛。瀬戸内寂聴の秘書、瀬尾まなほからは「こんな素晴らしい映画を寂聴先生が見られないことが残念でたまりません」とコメントを寄せた。
あわせて、豊川と広末のメイキング写真が披露された。みはるの出家後、夫婦で歩くシーンで自ら篤郎の手を握り、歩き出す笙子。夫婦として自然な姿だが、ここでは二人それぞれが真っ直ぐに前を見つめながら何かを決意したような表情にも見える。
撮影を回想した広末は、「笙子は自分の考えや思い、意志を相手にぶつける、投げるタイプではなく、むしろ相手の思いが自分に反射するタイプ。篤郎とも鏡のように向き合っていたのではないでしょうか」と笙子について考察している。
「あちらにいる鬼」は、11月11日から全国公開。R15指定。著名人のコメントは以下の通り。
寺島さん、豊川さん、広末さん三人の表情の雄弁さ。最高の配役だと思います。
この場面で、この人はこんな表情で、こんなふうに声を発していたのだなあ――。
原作の解像度をぐぐっとあげる俳優陣の演技が素晴らしい。
不倫を肯定する映画ではない。
寂光と白木が堂々と関係を続ける中で、寂光と白木の妻・笙子がお互いに共感し不思議な絆で結ばれ、道徳観が瓦解しそうな展開となる。 静かなる衝撃だった。
たとえ周りに理解されない恋愛だとしても、筋の通った愛を貫き、正直に生きる女性の美しさとたくましさ。どこかにあるようで、この物語はきっとどこにもない。
終始ハラハラしながら…そんな三人の情事を覗き見した気がしました。
愛人か、男か、それとも妻か――結局鬼とは誰なのか。
三者三様の「共犯者」のまなざしと声が、刻印を押されたかのごとく脳裏から離れない。
怖くて、切ない「愛の地獄めぐり」を追体験した。
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