「スペンサー」クリステン・スチュワートとダイアナ元妃の共通点は? 美しく壊れゆくダンスシーン公開
2022年10月26日 11:00

クリステン・スチュワートがダイアナ元皇太子妃を演じた「スペンサー ダイアナの決意」(公開中)から、本編映像の一部が披露された。ダイアナの繊細さを表現した、ダンスシーンを収めている。
Photo credit:Pablo Larrain「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」のパブロ・ラライン監督がメガホンをとった本作は、ダイアナがその後の人生を変える決断をしたといわれる1991年のクリスマス休暇の3日間を、静謐かつ繊細なトーンで描く。
ラライン監督は「ダイアナのキャラクターを作っていく上で常に心掛けていたことは、彼女がもつミステリアスな面と脆い面をバランスよく捉えて、彼女の内面的な世界を作り上げることだった。そして彼女の心理を反映させた幻覚や記憶、恐怖や欲望などの要素を描くことによって、美しさを兼ね備えた彼女の特別な“繊細さ”を表現したかった」と語っている。
本編映像には、その信念を表したかのような、ダイアナが美しく壊れていくシーンを切り取っている。映像で描かれるのはすべてダイアナの幻想であり、王室に閉じ込められている自分を表現して踊る場面となっている。
Photo credit:Pablo Larrain黒いドレスを着たダイアナは屋敷の廊下でどこか投げやりに踊り、寂し気な表情を見せる。そのあとは赤いドレス、そして白いドレスで軽快なステップを踏みながら踊り、さらに映像は子どもから大人になるまでのダイアナが、力いっぱい人生を駆け抜ける様子が見て取れる。
実際にダイアナ妃は幼い頃よりバレエを習っており、ダンスを愛していたという事実もよく知られている。人気ドラマ「ザ・クラウン」シーズン4でも、大勢の前でダンスを披露するシーンが登場した。そのシーンは実際にあった出来事となっており、2500人もの観客の前で、サプライズでダンスを披露したダイアナに、チャールズは苦虫を噛み潰したような顔をしていたという逸話もある。
さらに、ラライン監督はダイアナ役にスチュワートを起用した理由を「彼女はこの作品にとても重要な“ミステリー”という、ダイアナとの共通点でもある要素を持ち合わせた数少ない女優だった」と語っている。普段のスチュワートはボーイッシュでやんちゃなイメージが強いが、一度役に入ると掴めそうで掴めないミステリアスなオーラを放っていたダイアナの姿を想起させる。スチュワート本人はオファーをもらった当初「私がダイアナを演じるなんてクレイジーなの!?」と笑ったというが、ラライン監督は審美眼を持っていたと言える。
(C)2021 KOMPLIZEN SPENCER GmbH & SPENCER PRODUCTIONS LIMITED
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