藤ヶ谷太輔、あらゆる人間関係を断ち逃げるクズ男に! 三浦大輔監督作「そして僕は途方に暮れる」映像初公開
2022年8月30日 07:00
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「Kis-My-Ft2」の藤ヶ谷太輔が主演し、三浦大輔が作・演出を担った舞台を、ふたりの再タッグで映画化する「そして僕は途方に暮れる」の特報(https://youtu.be/_hy7-sHMtSQ)とティザービジュアルがお披露目。映像からは、主人公があらゆる人間関係を断ち切って逃げ続ける、クズ男ぶりが垣間見える。あわせて、公開日は2023年1月13日に決定した。
原作となる舞台は、「愛の渦」「娼年」など、人間のリアルな部分に深く切り込み、賛否が渦巻く衝撃作を世に送り出してきた三浦による、Bunkamuraシアターコクーンへの初の書き下ろし作品。18年に東京と大阪で上演され、絶賛を浴びた。三浦が監督・脚本を担う映画版で、藤ヶ谷が再び主人公・菅原裕一を演じ、「MARS(マース) ただ、君を愛してる」(2016/※窪田正孝とのダブル主演)以来、約6年ぶりとなる映画主演を果たした。見る者に共感と反感をもたらす予測不能なストーリーで、人間誰しもが持つ「逃げたい」という心理や衝動を赤裸々にあぶり出す。
自堕落な生活を送るフリーターの裕一には、長年同棲している鈴木里美という恋人がいる。しかし裕一は、里美と些細なことで言い合いになり、話し合うことから逃げ、家を飛び出す。その夜から、親友、大学時代の先輩や後輩、姉のもとを渡り歩くが、ばつが悪くなるとその場から逃げ出し、遂には、母がひとりで暮らす北海道・苫小牧の実家へ戻る。やがて、なぜか母とも気まずくなり、雪降る街へたどり着くが、行き場を無くして途方に暮れる裕一。そこで彼は思いがけず、かつて家族から逃げていった父と10年ぶりに再会する。「俺の家に来るか?」という父の誘いを受けた裕一は、スマホの電源を切り、全ての人間関係を断つが……。
特報では、とにかく逃げて、逃げて、逃げまくる、無気力・無責任・無鉄砲な裕一を活写。ただ「怒られたくない」「何かを言われたくない」という一心で、人間関係を断っては、その場しのぎで逃げ出す“人生を賭けた逃避劇”には、滑稽さと哀愁がにじむ。舞台とは違い映画では、実際に長い距離を移動し撮影が行われているため、果ては苫小牧まで逃げる裕一の姿からは、一風変わったロードムービー的な側面も確認できる。人間が逃避の先に行きつくのは、天国か地獄か――映像の最後では、号泣する裕一と、「面白くなってきやがったぜ」という意味深な一言が切り取られている。ティザービジュアルには、ひとりぼっちになった裕一が途方に暮れる、曖昧な表情が切り取られている。
藤ヶ谷は撮影中、「日々しびれ、追い込まれ、鍛えてもらっている」と語っており、「精神的にも体力的にも、今までにないくらい追い込まれた」と述懐。ふとした行動や言い回しから、人間の性(さが)をあぶり出してきた三浦監督の真骨頂とも言える演出に、心身を削る役づくりと、確かな演技力で応えた。三浦監督も、「藤ヶ谷くんとは、今回の映像化にあたり、『舞台よりもさらにいけるところまで、作品を描ききろう』と話しながら撮影に挑みました」と明かしており、映画への期待が高まる。
「そして僕は途方に暮れる」は、23年1月13日に東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開される。藤ヶ谷、三浦監督のコメント(全文)は、以下の通り。
僕が演じるフリーターの菅原裕一は、自分がいやだなとか耐えられないなと思う度に逃げていくんです。すごいクズなんですけど、それができるって意外にかっこいいのかなって。みんな逃げたいと思うこともあるけど、結局その先のことを考えてしまい、理性が働いて逃げられない。でも、人間誰しも逃げたい瞬間とか、行きたくないこと、出たくない連絡ってあると思うんです。そこを断っていくと、最終的にどうなるのかっていう……。
物語の前半は、裕一のことをこいつクズだなぁって鼻で笑っていたけど、だんだん「あれ? これ自分にもこういうところあるかな」とか思えたりする。人間の中には、どこか今まで逃げてきたこととか、避けてきたことがあって、そこに罪の意識みたいなものがあるのかなと思います。三浦監督はそこの深いところを描いて、突いてっていう……やっぱり三浦監督ワールドですよね。
完成した映画を見たとき、なかなか自分では俯瞰で見られなかったんですけど、撮影現場にいらっしゃらなかったスタッフの皆さんの笑い声を聞いて、やっぱりこの作品は、内容的にも、キャラクター的にも、笑えるほど滑稽なクズっぷりがしっかり描かれているんだなと感じることができました。
この作品を舞台でやらせていただいたのは4年前なんですが、映画化が決まった時に三浦監督から「舞台のときから、振り返った表情とかを映像に撮りたいと思っていた」と伺って……。映像になると規模感も大きくなりますし、逃避劇っていうんですか、それがすごく表現できているんじゃないかと思います。実際に、長い時間、長い距離走りましたし、何度撮影から逃げたいと思ったことか(笑)。現場では、時間もそうですが、精神的にも体力的にも、今までにないくらい追い込まれたので、そういうことも、僕が演じた裕一と重なって描かれていればいいなぁと思います。監督にも「本当に自分自身も追い込まれているところが、ちゃんと映像に出ているから安心して」と言っていただけました。
現場では、妥協が一切なくて、今思うといい経験をさせていただいたなというのもありますが(笑)、三浦組を耐え抜いた男として、誇りに思っています。チームで本当に頑張った作品ですので、より多くの皆さんに届いたらいいなって、心の底から思います。笑える箇所がたくさんありますし、共感できる箇所、反感を持つ箇所、たくさんありますので、とにかく色んな方に、気楽に劇場に見に来ていただきたいです。
映画が完成しました。とても過酷な撮影でした。キャスト、スタッフの皆様の尽力のおかげです。心から感謝しております。
舞台から続いて主役の菅原裕一を演じてくれた藤ヶ谷くんとは、今回の映像化にあたり、「舞台よりもさらにいけるところまで、作品を描ききろう」と話しながら撮影に挑みました。その思いが、映画の中に刻まれていることを願っております。
映画と舞台の大きな違いは、撮影時に実景を目の当たりにできること。菅原は逃げ続けた末に、生まれ故郷の北海道にたどり着く……。藤ヶ谷くんに実際にその環境で演じてもらえたのは、菅原という人物を蓄積していく上でとても大きかったと思っています。
菅原は、どこにでもいる平凡な若者ですが、ほんとに些細なことからあらゆる人間関係を断ち、逃げて、逃げて、逃げまくります。そのクズっぷりを楽しんでもらいつつ、最終的に、「これは、自分の『物語』だ」と、皆様一人一人が思って頂けたら幸いです。続報も期待してお待ち下さい!
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