里内伽奈の主演・脚本・プロデュース作、家族を描く「ささくれ」10月公開 板尾創路、秋本奈緒美ら共演
2022年8月18日 12:00
「少女邂逅」や「全裸監督」(2019)で知られる里内伽奈が主演・脚本・プロデュースを務めた「ささくれ」が10月8日~14日、東京の池袋シネマ・ロサで、レイトショーとして限定上映されることが決定。板尾創路、秋本奈緒美ら共演キャスト、予告編、ポスター、スチール写真が一挙にお披露目された。
職場恋愛の末、入籍を目前に控えるも、急な婚約破棄を受けて実家に出戻った瑞季(里内)。元婚約者との気まずい関係が原因で仕事は退職し、母・真帆の冷ややかな視線をよそに、憂鬱で自堕落な生活を送っていた。ある日、瑞季に一通の封筒が届く。それは、かつて瑞季と真帆を残して去った父・晃一からの結婚祝い。煮え切らない感情が募るなか、無用の祝儀を突き返すべく、瑞季は父の暮らす町を訪れる。両親の離別、そして自身に訪れた、“結婚できなかった”生活。やがて瑞季は、自身が囚われていた家族と向き合っていく。
「おいしい家族」「ファーストラヴ」の板尾が晃一、「クロス」やドラマ「警視庁捜査一課長6」の秋本が真帆を演じる。晃一の交際相手・純子役に、「嫌われ松子の一生」「余命一ヶ月の花嫁」の星ようこを配した。「那須野が原の花火」で第3回未完成映画予告編大賞・小原信治賞を受賞した大金康平が監督を務める。
予告編では、人生のどん底にいる瑞季を活写。母と父に抱く複雑な思いが垣間見え、「わたしの選択、間違ってますか?」というコピーが挿入される。ポスターは、父と娘の交わることのない視線が印象的な仕上がり。大金監督自らが撮影したスチール写真には、それぞれ思いを馳せる父・母・娘の眼差しが切り取られている。
あわせて「ささくれ」と、里内が初プロデュース・脚本を担い、出演も果たした短編映画「誰のための日」が同時上映されることも発表された。同作は、ショートショートフィルムフェスティバルに入選し、ゆうばりファンタスティック映画祭2021の「ゆうばりホープ」に選出された。地元で真面目に働く京香(里内)は、母の三回忌に、親戚を集めた食事会を開く。東京で自由に生きる妹・由梨(日高七海)も会に参加するが、不機嫌な態度をとる。帰宅後、京香が由梨を注意したことをきっかけに、互いの生き方を理解できない姉妹の言い合いはヒートアップする。
里内は、「今回自身のプロデュース作品2作を映画館で上映して頂ける事が夢のようで、力を貸して下さった皆様に感謝しております」と喜びを語る。「大切で大好きな方たちと作り上げた人生の宝物になる作品です。家族を通じて人と向き合う事を大切に描きました。普段避けがちな人と衝突する事や離れる事で、前に進める事もあると思っています。人と直接向き合う機会が減ってしまった今だからこそ、家族や大切な人、そして自分自身に寄り添えるきっかけになれたら嬉しいです。どうか多くの方にご覧頂けましたら幸いです。劇場でお待ちしております」とコメントを寄せた。
「ささくれ」「誰のための日」は10月8日~14日、池袋シネマ・ロサで、レイトショーとして上映され、トークショーも開催される。前売券(税込1200円)は、劇場窓口で販売中。キャスト陣と大金監督のコメントは、以下の通り。
以前から、何度か共演させていただいている女優さん三人との映画。なんとなく集まったのだけれど、今思うと、妙にベストマッチングでナイスなキャスティングでした。経験上、こんな時は、いい作品になり、お客さんに喜んでいただける映画が出来上がるものです。
私に娘が出来ました。アラサーの気の強い出戻り娘です。生意気な所と無鉄砲なところと、なんだかいろいろ、私に似ています。人生まで似て欲しくはないのですが、まっそれはそれで、きっとなんとかやって行くのでしょう。ささくれ。は、やっぱり厄介です。が、気付かぬフリも出来ず、娘は自分の人生をちょっと前に進める為に、ちょっとだけ勇気を出します。はい。可愛い娘です。みなさまもどうぞあたたかく見守ってやってください。 母 秋本奈緒美
親の離婚に始まり、自身も経験する婚約破棄、出戻り、鬱々……と、なにかと「結婚」というワードに劣等感を抱く28歳女性。一方、時は令和。ともすれば、少々古くさく捉えられがちな人生観かもしれません。そんな大村家の一人っ子が体験した静かな事件、そして編み出した未来の選択にご注目ください。ひょんなことからお招きいただいた素敵な企画。初稿を手に取った日から、大事に磨いてまいりました。30分の我が子を、どうぞよろしくお願いいたします。
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