菅田将暉の器の大きさ&川村元気監督の粘り強さ 原田美枝子が称賛
2022年7月31日 18:46

映画プロデューサーで脚本家、小説家として活躍する川村元気氏が、自著を監督として映画化する「百花」の完成披露試写会が7月31日、都内で行われた。川村監督は、主演の菅田将暉、原田美枝子、長澤まさみ、永瀬正敏とともに舞台挨拶に立った。
「告白」「悪人」「モテキ」「君の名は。」など多くの話題作を手がけてきた川村氏の長編監督デビュー作。自著では「世界から猫が消えたなら」「億男」が映画化されているが、「百花」は川村監督と祖母の体験から生まれた作品ということもあり、自らメガホンをとることを決断。それだけに、「取材を始めてからは7年。ようやくここまで辿り着けたので、感無量です」と挨拶した。

川村監督が平瀬謙太朗と共同で脚本を執筆した映画では、菅田は記憶を失っていく母と向き合う息子・葛西泉、原田は全てを忘れていくなかで様々な時代の記憶を交錯させる母・百合子に扮し、親子の愛と記憶を巡る物語を紡いだ。長澤は初めての出産を控える泉の妻・葛西香織、永瀬が百合子の秘密を知りある事件と深い関わりを持つ男・浅葉洋平に息吹を注いだ。

撮影時の互いの印象を聞かれた菅田と原田。川村監督のこだわりで1シーン1カットで撮影が進行していったことに触れ、原田は「撮影が大変過ぎて……。1年経ち取材を受けるようになって、初めて菅田さんのことが分かるようになってきた。すごく大きな人。この人と仕事が出来て良かったと思いました」と微笑んだ。一方の菅田は、「あるシーンでカットがかかった瞬間、僕の胸で号泣する原田さんがいて、気づいたら頭をなでていた。大先輩の泣きじゃくる姿を見せてもらえたことが忘れられない」と振り返っていた。


現場で何度となく原田に怒られたという川村監督は、「3度目のバトルのときに、原田さんから『あなたのやりたいことは分かった! 私はこれがラストチャンスだと思っている。死ぬ気でやっているの。あなたも本気でやって!』と言われました。これには本当に感動してしまって……」と吐露。原田は、「川村監督のやろうとしていたことというのは、目に見えているもの以上の、心の奥にあるものが俳優から浮上してくるのを待っていたんだと思う。出来上がったものを観て、良かったと思う」と満面の笑みを浮かべていた。
映画は、9月9日から全国で公開。

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