倍賞千恵子、誕生日祝福に「これからも精進」 9年ぶり主演作「PLAN 75」の早川千絵監督らと舞台挨拶
2022年6月18日 15:00

第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、初長編作品に与えられるカメラドールのスペシャルメンション(次点)に選ばれた「PLAN 75」の公開記念舞台挨拶が6月18日、東京・新宿ピカデリーで行われ、脚本も手がけた早川千絵監督、主演の倍賞千恵子、共演した磯村勇斗、ステファニー・アリアンが登壇した。
是枝裕和監督が総合監修を務めたオムニバス映画「十年 Ten Years Japan」の一編として、早川監督が発表した短編「PLAN75」を自ら長編化。超高齢化社会に対応すべく75歳以上が、自らの生死を選択できる制度「プラン75」が施行された近い将来を舞台に、その制度に翻ろうされる人々の姿を描いた。6月17日に全国90スクリーンで封切られた。


カンヌでの上映、日本公開に続き、9月にはフランスで公開されるなど、各国での上映・配給も続々決定しており、早川監督は「カンヌでもたくさんの反響がありましたし、この映画がもつ力を感じています。たくさんの余白があり、自由に受け止めていただける作品。もっと広がっていけば」とさらなる飛躍に期待感。本作が9年ぶりの単独主演作となる倍賞も「びっくりしています。良かったね、監督」と喜びを分かち合った。
倍賞は高齢を理由に解雇されてしまい、住む場所も失いそうになり、制度の申請を検討する主人公・角谷ミチを演じ、「出だし(物語の設定)はひどいと思ったんです」と告白。それでも、台本を読み進み、早川監督と言葉を交わす過程で「ミチさんの生きることを大切にする姿に惹かれた」といい、「やはり、いただいた命は大切にしないといけない」と本作に込められたメッセージに理解と共感を示した。


舞台挨拶では誕生日を控える倍賞に、早川監督から花束のプレゼント。倍賞は「本当は監督に(花束を)差し上げないといけないのに」と笑顔を見せ、「6月29日に、81歳になります。これからも精進してまいります」と思いを新たにしていた。
「プラン 75」の申請窓口で働く市役所職員・岡部ヒロムを演じた磯村は「現場での出会いを通して、生まれるものを大切にした」と役作りを振り返り、フィリピンから単身来日した介護職で、手術が必要な娘のために「プラン75」関連施設に転職するマリア役のアリアンは、「監督がフィリピンの文化を尊重してくださり、うれしかった」と話していた。
(C)2022「PLAN75」製作委員会 / Urban Factory / Fusee
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