テリー・ギリアム単独初監督作「ジャバーウォッキー」4K版7月1日公開 ブラックユーモア満載の中世冒険コメディ
2022年6月2日 12:00

イギリス最強のコメディ集団「モンティ・パイソン」に唯一のアメリカ人アニメーターとして参加し、のちに映画「未来世紀ブラジル」(1985)、「12モンキーズ」(95)などで知られる鬼才テリー・ギリアムの単独初長編監督デビュー作「ジャバーウォッキー」(77)が4K化され、「ジャバーウォッキー 4Kレストア版」として7月1日から公開される。このほどポスター画像と場面写真がお披露目された。
本作は、ルイス・キャロルのナンセンス詩を基にした中世ファンタジック冒険コメディ。パイソンズ・メンバーであるマイケル・ペイリンが主演を務め、とある王国を舞台に凶暴な怪獣退治に巻き込まれた青年の活躍をブラックユーモア満載で描く。
日本では1980年に小規模で劇場公開。後にビデオが発売されているがDVD化はされておらず、ファンの間で公開を希望する声が上がっていた。本作の大ファンであるマーティン・スコセッシとジョージ・ルーカスの出資により4Kレストアが実施され、テリー・ギリアム監督もスーパーバイザーとしてレストアを承認している。
日本版ポスターは、レトロな雰囲気で統一され、登場人物らの顔や劇中のモチーフがコラージュされた賑やかなデザインだ。「めでたし、めでたし、じゃない方の物語。」といったコピーから分かるように、テリー・ギリアムならではの奇想天外な刺激とブラックユーモアを予感させる。
ポスターデザインを担当した塚本陽(つかもと・きよし)氏は「モンティ・パイソンの香りが色濃く残る氏初単独監督作品の持つブラックユーモアを大切にして、ただでは済まなそうな雰囲気を感じられるよう、目一杯楽しみつつ丁寧に作成しました。ポイントとしては、原題タイトルを翻案して邦題ロゴにしたこと、水彩と銅版画のアプローチでお伽噺感を出したかったことでしょうか。「テリー・ギリアム」を愛する諸先輩方や初めて目にされる映画ファンの方に面白そうだと思って劇場に足を運んでいただければこれに勝る喜びはありません」とコメントしている。
7月1日からシネマート新宿ほか全国順次公開。
「ジャバーウォッキー」は、わたしにとって初めて“自分の作品”と呼べるものでした。
テリー・ジョーンズと共同監督した「モンティ・パイソン&ザ・ホーリー・グレイル」(75)の成功が、わたしにモンティ・パイソンから自由になる機会を与えてくれたのです。
ルイス・キャロルの詩「Jabberwocky」にあるナンセンスな言葉の数々がわたしの頭の中に奇妙で素晴らしいイメージを呼び起こし、それを映画にしたいと思いました。
そして、中世を説得力のある世界として作ることは、わたしにとって不可欠でした。観客に、老朽化した世界の匂いを感じてもらいたかったのです。貧しく貪欲な商人、強大な鎧をまとった騎士、混乱した王や、王国を脅かす恐ろしい怪獣がいて、傾いた古代の建造物があり、狂った宗教家もいる。世界の信憑性が高ければ高いほど、コメディとしての完成度も高くなると思っています。
ですが、この映画は単なるコメディとしてだけではなく、アクションやロマンスがあるものにしたいと思っていました。とは言え、ハッピーエンドのおとぎ話のように見えつつ、アイロニー(皮肉)はたっぷり込めています。
わたしの頭の中にしか存在しない世界を説得力のある形で表現する技術と能力を持ち、その結果として世界中の観客に喜びを与えることができる、自分は本物の映画監督だと信じ始めたのは、「ジャバーウォッキー」を振り返ったときだったと思います。
わたしが皆さんのために楽しんで作ったように、ご覧になる皆さんがこの作品を楽しんでくださることを願っています。
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