【第94回アカデミー賞】主演男優賞はウィル・スミス 「ドリームプラン」で念願の初オスカー
2022年3月28日 12:10

第94回アカデミー賞の授賞式が3月27日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、「ドリームプラン」のウィル・スミスが主演男優賞を初受賞した。本作は同賞のほか、作品賞、助演女優賞など6部門にノミネートされた。
アカデミー賞の前哨戦ともいわれる第79回ゴールデングローブ賞で主演男優賞(ドラマ部門)に輝き、オスカー大本命と目されていたスミス。2001年の「ALI アリ」、06年の「幸せのちから」でも実在の人物を演じてアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたが受賞はならず、3度目の候補入りでついに念願の栄冠を手にした。
(C)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reservedスミスは、「何ということでしょう。リチャード・ウィリアムズというのは本当に強い、家族の守護者です。人生のなかでいまこの瞬間、神が私に求めていることに圧倒されています」と感無量の様子で語り始める。
「私は人を愛すること、人を守ることを人生のなかで求められています。私は川のような存在にならないといけない。俳優として悪口を言われたり、ひどい言葉をかけられたり、軽蔑されることに慣れないといけない。笑顔を浮かべ、『私は大丈夫です』というふりをしなければならない。でも、数分前にデンゼル・ワシントンから『最高の瞬間だからこそ気をつけろ、悪魔の誘惑に負けるな』とアドバイスをもらいました。自分は愛情のための船のような存在になりたいんです。ビーナスとセリーナに感謝を申し上げたいと思います。ビーナスとセリーナ、ウィリアムズ一家が私に家族の物語を任せてくれたことに、感謝を申し上げたいと思います。私は彼らの愛と気遣い、そして不安を伝える大使のような存在になりたいのです」
この日は、長編ドキュメンタリー賞のプレゼンターとして登壇したコメディアンのクリス・ロックを、ウィル・スミスが平手打ちするひと幕があった。ロックがスミスの妻、ジェイダ・ピンケット・スミスの髪型を侮蔑する発言をしたため、激怒したスミスが客席から舞台に向かい、ロックの顔を叩いた。
スピーチ内でワシントンの助言を受けたと明かしたスミスは、「アカデミー賞の皆さん、候補者の皆さんに謝罪しなければなりません」と、自身の行動を謝罪。そして「いまは、とても美しい瞬間で、私は受賞したから涙を流しているわけではありません。いま、キャストやスタッフ、ビーナスとセリーナ、ウィリアムズ一家に光を差すことができることが嬉しいのです。『芸術は人生を模倣する』という言葉がありますが、私はまるで、リチャード・ウィリアムズが言われていたような、クレイジーな父親のように振る舞いました。愛があるからこそ、クレイジーな行動に出てしまうものなんです」と続け、「皆さんありがとう、本当に名誉なことです。リチャード、オラシーンと、ウィリアムズ一家全員を代表して、感謝を申し上げたいと思います。アカデミー賞の皆さん、再び招待してください」と、挨拶を締めくくった。
本作は、世界最強のテニスプレイヤーと称されるビーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を育てあげた実父リチャード・ウィリアムズの驚きの実話を映画化。スミスは、テニス未経験にもかかわらず、娘が生まれる前から独学で成功への計画書“ドリームプラン”を作った破天荒な父リチャードを熱演した。主演に加えてプロデューサーにも名を連ねており、映画化に尽力した。
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