夫を戦地に送り出した妻たちが合唱団を結成 実話から生まれた「シング・ア・ソング!」予告編披露
2022年3月16日 09:00
「フル・モンティ」のピーター・カッタネオ監督の最新作「シング・ア・ソング! 笑顔を咲かす歌声」の予告編が披露された。
本作は、“軍人の妻”たちが結成した合唱団の実話から生まれた物語。2009年、愛する人の帰りを待ちながらイギリス軍基地で暮らす女性たちが合唱団を結成した。互いを支え合うために始めたこの活動は、英BBCの人気番組「The Choir」をはじめメディアにも取り上げられ、やがて全英、さらには世界各地へと広がるムーブメントとなった。合唱団の結成を主導した二人の妻ケイトとリサを、クリスティン・スコット・トーマスとシャロン・ホーガンがそれぞれ演じる。
予告編は、大佐の妻のケイトが「パートナーが戦地にいる間、皆で一緒にできる活動を考えましょう」と呼びかけるところから始まる。イギリス軍兵士としてアフガニスタンに派遣された配偶者たちは、半年間は帰ってこない。愛する人の安否を心配しながら、閉鎖的な基地の中で普段と変わらず暮らしていくのは、決して楽なことではない。心を一つにして打ち込める活動を探そうと提案したケイトに、「歌は?」と声が上がる。
まとめ役を務めることになったリサは「気取った声で聖歌を歌って何になるのよ」と反発しながらも、ケイトの「私たちには合唱団が必要よ」という説得に応じ、合唱団の指導に情熱を傾けていく。映像には、ドアが叩かれるたび、電話が鳴るたびに不安だと訴える若い妻をはじめ、平然を装いながらも不安と緊張の毎日を送る女性たちが、力いっぱい歌い、笑顔を取り戻していく姿が映し出される。
歌声は次第に一つになり、やがて合唱団は戦没者追悼イベントのステージに招かれる。エリザベス女王らイギリス王室も臨席する国家的な行事で、テレビ中継もされるビッグイベントからのオファーに、合唱団はより一層熱意をもって合唱に取り組んでいく。そして名曲「タイム・アフター・タイム」にのせて、どうにもならない悲しみや喪失を乗越えながら共に笑顔で歌う合唱団の姿が映されていく。「いい音楽が生まれるのは完璧なときじゃない、誰かを想う時よ」と仲間たちを鼓舞するリサ。ラストは「私たちは日陰の存在なんかじゃない、ガンガン行きましょ!」というセリフとともに、喝さいを浴びる合唱団の姿で幕を閉じ、感動を予感させる。
「シング・ア・ソング!」は5月20日よりヒューマントラストシネマ渋谷、ヒューマントラストシネマ有楽町、グランドシネマサンシャイン池袋ほかで全国順次公開。
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