アスガー・ファルハディが描くソーシャルメディアの光と闇 カンヌ受賞作「英雄の証明」4月公開
2022年1月20日 20:00

「別離」「セールスマン」で知られるイランの巨匠アスガー・ファルハディの最新作「A Hero」が、「英雄の証明」の邦題で4月1日から公開されることが決定。あわせて、ポスタービジュアルも披露された。
ベルリン・カンヌ国際映画祭で数々の賞に輝き、「別離」「セールスマン」でアカデミー賞外国語映画賞を2度も制したファルハディ。母国イランとヨーロッパを股にかけて活躍し、日常の中に生じた小さなひび割れのような出来事が、人生を根底から揺るがす事態に発展していく様を、サスペンスフルかつ情感豊かに描出してきた。
新作「英雄の証明」では、人間の倫理観を問う普遍的なテーマを追求するにあたり、SNSやメディアの影響力に着目。主人公の振れ幅の大きな運命を通して、真実というものの曖昧さ、社会に潜む欲望やエゴを、現代的な切り口であぶり出している。
イランの古都シラーズ。ラヒムは借金の罪で投獄され服役している。そんな彼の婚約者が偶然にも17枚の金貨を拾う。借金を返済すればその日にでも出所できる彼にとって、まさに神からの贈り物のように思えた。しかし、罪悪感に苛まれたラヒムは、落とし主に返すことを決意。そのささやかな善行は、メディアに報じられると大反響を呼び、ラヒムは“正直者の囚人”という美談の英雄に祭り上げられていく。ところが、SNSを介して広まったある噂をきっかけに状況は一変。周囲の狂騒翻ろうされ、吃音症の幼い息子をも巻き込んだ大事件へと発展していく。
第74回カンヌ国際映画祭では、グランプリとフランソワ・シャレ賞を受賞。第93回ナショナル・ボード・オブ・レビューの脚本賞、外国語映画賞などに輝き、第79回ゴールデングローブ賞では非英語映画賞にノミネート。本年度の米アカデミー賞国際長編映画賞ショートリストにも選出されている。
「英雄の証明」は、4月1日からBunkamuraル・シネマ、シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテほか全国公開。
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