記憶回復のためにこなす奇妙なミッションとは…? ケイト・ブランシェットが絶賛した「林檎とポラロイド」予告
2022年1月11日 12:00

第77回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門のオープニング作品に選出され、ケイト・ブランシェットが絶賛した「林檎とポラロイド」の予告編と新場面写真がお披露目された。映像には、記憶喪失を引き起こす奇病が蔓延する世界で、記憶を失った男が回復のためにさまざまなミッションをこなしていくさまが、どこかユーモラスに切り取られている。
予告編は、「哀しみの核を持ちながら、同時に心をくすぐられる映画に出会うことは稀です。私は、映画界の新たなる才能にふれ、喜びを感じました」というブランシェットの賛辞で始まる。突然記憶を失った男(アリス・セルベタリス)は、病院から勧められた治療プログラム「新しい自分」に参加することに。覚えているのは、林檎が好きだったことだけ。「自転車に乗る」「ホラー映画を見る」「仮装パーティで友達を作る」――日々与えられるミッションを真面目にこなし、几帳面にポラロイドにおさめていく男の姿が、どこかおかしみを誘う。
しかし、男は同じ治療を受ける仲間と話すうちに、親族の迎えがなく身寄りがないことに気付く。さらに、「新しい日常」に慣れてきた頃、ふと忘れていたはずの以前住んでいた住所を口にする。「哀しい記憶だけ失うことはできませんか?」というキャッチコピーとともに、男の忘れられない過去が気になる仕上がりとなった。

場面写真には、男が宇宙服で挨拶する姿、ストリップで女性に迫られ身を引く姿などを活写。奇妙なミッションの内容が垣間見える。
メガホンをとるのは、リチャード・リンクレイター監督の「ビフォア・ミッドナイト」、ヨルゴス・ランティモス監督の「籠の中の乙女」などで助監督を務めてきたクリストス・ニク監督。監督デビューを果たす「林檎とポラロイド」でオリジナル脚本を手がけ、哀愁とユーモアが絶妙なバランスで調合され、近未来的な設定でありながらも、温もりに満ちたストーリーに仕上げた。

第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門の審査委員長を務めたブランシェットは、完成後にも関わらず、エグゼクティブプロデューサーに名乗りを上げるなど、本作を高く評価。ニク監督は、ブランシェットがプロデュースを担い、キャリー・マリガンが主演する初の長編英語作品「Fingernails(原題)」でハリウッドデビューを果たす。そのほか第56回シカゴ映画祭(脚本賞)、21年のダブリン国際映画祭(作品賞)などで受賞を重ね、第93回アカデミー賞国際長編映画賞のギリシャ代表にも選出。第33回東京国際映画祭の「TOKYOプレミア2020」部門でも、「アップル」のタイトルで上映された。
「林檎とポラロイド」は、3月11日にヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。
(C)Boo Productions and Lava Films (C) Bartosz Swiniarski
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