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「エターナルズ」撮影監督、イーストウッド組初参加! 「クライ・マッチョ」で重視した色調、光と影

2021年11月13日 09:00

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コロナ禍での撮影をとらえたメイキングカットも初披露
コロナ禍での撮影をとらえたメイキングカットも初披露
(C)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

クリント・イーストウッドの監督デビューから50年、40作目となるアニバーサリー作品「クライ・マッチョ」。本作には、長年イーストウッド作品に携わってきた常連スタッフに加え、ある“ベテラン撮影監督”が加わっている。コロナ禍での撮影に挑んだイーストウッドを支えた人物――それがベン・デイビスだ。

アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」「ドクター・ストレンジ」「キャプテン・マーベル」といったMCUシリーズで知られるデイビスは、現在公開中の「エターナルズ」の撮影も担当。“自然で美しい映像”を追求するクロエ・ジャオ監督からの指名を受けるなど、名監督から高く評価される撮影監督のひとりだ。「スリー・ビルボード」にも参加しており、英アカデミー賞、サテライト賞、英インディペンデント映画賞で撮影賞にノミネートされている。

画像2(C)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

「ずっとクリントの作品のファンだった。彼の映画には誠実さがある。彼は物語を明確に描き、誇張したりしない。根本の部分で、彼は語り手なんだ。彼の映画のつくり方が好きだよ」

そう語るデイビスは、「クライ・マッチョ」で念願叶ってイーストウッド組初参加を果たした。現場では「監督は主演俳優でもあり、ほぼカメラの前に立ちっぱなし」と振り返る。メイキングカットも初披露され、マスク姿のスタッフが見守るなか、衣装のカウボーイハットを被り、デイビスにカメラアングルを指示するイーストウッドの演出風景がとらえている。

本作は、恩義のある元雇い主から「メキシコにいる息子を連れ帰ってくれ」と依頼を受けた落ちぶれた元カウボーイ・マイク(イーストウッド)が、少年ラフォ(エドゥアルド・ミネット)とメキシコの大自然を旅する物語。「この作品はロケーション主体のロードムービーだから、どこで撮影するかが大きなポイントだった」というデイビス。ニューメキシコ州での撮影では、雄大な自然を最大限活かすために、まずは色調を決めたようだ。

「クリントの衣装は茶のスエードジャケットと帽子。その格好でハンドルを握り、大地を走り抜ける。僕は影が差し込む位置を確認しながら、色温度を高めに設定した。そのとき最後までこの方法を貫こうと思った」

画像3(C)2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

また「クリントの帽子のつばの下には、うまい具合に影ができ、目元が隠れたんだ。マイクは過去を秘めたキャラクターで、その過去を一緒に旅をする少年ラフォが引き出していく。そこで、ストーリーの進行とともに、影で覆われた目元に少しずつ光を当てるようにしたんだ」と話し、“光と影”によって、マイクの陰影のある人物像を掘り下げた。

「観る人が、映画の中で経過する時間のリズムを感じられる」という点を意識したデイビス。「マイクとラフォの親密で美しいシーンもあるし、彼が道中で出会う人も描かれる。それを観た観客はリラックスして、彼らの旅路を見守ることができる」と断言している。

クライ・マッチョ」は、2022年1月14日から全国公開。

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