「ベニスに死す」オーディション風景公開 巨匠を魅了した“美”の栄光と破滅「世界で一番美しい少年」日本版予告編
2021年11月11日 12:00
ルキノ・ビスコンティ監督作「ベニスに死す」(1971)で主人公を破滅に導く少年タジオ役を演じたビョルン・アンドレセンの50年間に迫ったドキュメンタリー「世界で一番美しい少年」の日本版予告編が公開された。
日本版予告編では、ビスコンティが行った“世界一の美少年・タジオ”を探すために行ったオーディションの模様が映し出される。多くの少年の中からアンドレセンの姿を見つけたヴィスコンティが、歩み寄り「美しい」と言葉をかける――アンドレセンの運命を変えた瞬間だ。その後、「ベニスに死す」でのカンヌ国際映画祭の華やかな狂騒、アンドレセン来日時のファン達の熱狂、日本で行った芸能活動の様子など、豊富なアーカイブ映像により1本の映画をめぐる映画史をも描き出していく。
また、本作ではアンドレセン家が残してきたホームビデオや音源なども多く使用。同作出演前に記録された、行動的でありながら音楽好きといったごく普通の少年としての一面なども映し出される。さらに、「ミッドサマー」(2019)出演時のメイキング映像も。また、カメラと共に熱狂の“あの頃”に訪れた都市を再び巡り、自身の記憶をたどる言葉をノスタルジックな映像美とともに紡ぐ。ビョルン・アンドレセンというひとりの人間の魅力と悲劇をめぐる旅、そして彼の知られざる人生そのものが伝わる映像となっている。
自身の物語を明かすことで再び歩き出そうとするアンドレセンに寄り添い、本作を5年をかけて製作した監督のクリスティーナ・リンドストロムとクリスティアン・ペトリは、連名でコメントを発表している。
「私たちは単純な返事よりも興味深い問いかけを信じ、これは簡単な物語ではないことも理解しつつ、魅惑的なものとなっていることを心から願っています。そして、多くの層が重なった物語を伝えることで、ビョルン自身の複雑で深みのある人間性がさらに前に向かっていくことを信じているのです」と製作意図を明かす。
さらに、「私たちは、この映画があの少年が他人によって作られたイメージ、アイコン、ファンタジニーとなり、青年期の人生を奪われた物語に耳を傾ける機会を観る者に伝えることが出来ればと願っています。2021年は『ベニスに死す』のワールド・プレミアで、ルキノ・ビスコンティがビョルン・アンドレセンを『世界で一番美しい少年』と高らかに宣言してから50年となる年です。その年に、あの少年が真の姿で帰ってきたのです」と語っている。
「世界で一番美しい少年」は、12月17日からヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテ他全国順次公開。
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