新津ちせ、“もうひとつの故郷”を舞台にした映画に主演! 長澤雅彦監督作「凪の島」22年公開
2021年11月10日 11:00
本作は、山口県の瀬戸内にある大自然豊かな島を舞台に、雄大な海やどこか懐かしい学校、風情のある診療所など風光明媚なロケ地で撮影を行う作品。少年少女の心の成長や、子どもたちの目を通して描かれる心温まる家族の姿を描く。監督は「SEOUL ソウル(2001)」「夜のピクニック」のほか、岩井俊二プロデュース・脚本の連続ドラマ「なぞの転校生」の全12話の演出を担当した長澤雅彦。脚本は、長澤監督自身によるオリジナルで「人生の集大成とも宝物とも言っていい作品」と語るほどの力作となるようだ。
「Foorin」のメンバー(現在は活動終了)、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」への出演、「ボス・ベイビー ファミリー・ミッション」の吹き替え版に参加するなど、多方面で活躍を続けるちせちゃん。本作では、全国で開催されたオーディションを経て、当時10歳とは思えない見事な演技力で主役の座を獲得。両親の離婚によって母の故郷である山口県の小さな島で暮らすことになった小学4年生の原田凪を演じている。
東京都出身のちせちゃんだが、母親は山口県出身。夏休みには、山口在住の祖母の家で過ごすこともあるとのこと。そのため、ちせちゃんにとっては、山口県は“もうひとつの故郷”。今回の主演決定には、感慨もひとしおのようだ。
瀬戸内にある小さな島で暮らすことになった凪は、母・真央、祖母・佳子とともに、島唯一の診療所で暮らしている。普段は明るく振る舞う凪だが、母へ暴力を振るうアルコール依存症の父・島尾の姿が目に焼き付き、心に傷を負い、時々過呼吸になって倒れてしまう。そんな凪を、事情をすべて知った上で温かく受け入れてくれる島の住民たち。凪が通う小学校の同級生の雷太や健吾、担任教師の瑞樹、用務員の山村、漁師の浩平。彼らもまたそれぞれ悩みを抱えながらも前向きに生きていた。その悩みを知った凪もまた、彼らを支えようと奔走し、一歩ずつ笑顔を取り戻していく。
「凪の島」は、22年に全国順次公開。ちせちゃん、長澤監督のコメントは、以下の通り。
主人公・原田凪役を演じます、新津ちせです。長澤監督のオーディションはすごく緊張しましたが、凪のシーンを演じることがとても楽しかったので、本当に凪役に決まった時は飛び上がるくらい嬉しかったです!
凪は、東京からお母さんの生まれ故郷の山口県下松市の島に引っ越してきた、海が大好きな女の子です。私も、母が山口出身で、山口は私にとっても大切なふるさとです。
撮影では、長澤監督をはじめ、たくさんのスタッフ・キャストの皆様、あたたかい地元の方々に支えていただきながら、山口の美しく豊かな自然のなかで原田凪として生きることができ、とっても幸せでした。映画「凪の島」、ぜひたくさんの方に見ていただけたら嬉しいです!
2014年製作の映画「恋」以来、山口県で僕は様々な映画や映像を作ってきました。山口県はもはや僕の映画史にとって欠くべからず大切な存在です。新作「凪の島」は、そんな僕にとっての人生の集大成とも宝物とも言っていい作品になるでしょう。全力で頑張ります。
オーディションというのは本来「役に合った」俳優を探す場なのですが、ごく稀に「役柄なんてどうでもいいから自分を起用しなさい」と(物言わず)体現する俳優が現われます。新津ちせというコは会った瞬間からそんな顔をしていました。そういう俳優は役柄を輝かせ、映画を輝かせてくれます。新津ちせも映画「凪の島」を輝かせてくれました。そして気がつくと撮影の終わりには僕らの想像を超えて勝手に成長していました。本当に今後も目の離せない俳優ですが、まずはこの映画でその輝きをご確認いただけると幸いです。
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