ドレスをまとったカタツムリに抱きつくピノッキオ ヒグチユウコ描き下ろしイラストお披露目
2021年11月5日 12:00
第93回アカデミー賞の衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされたダークファンタジー「ほんとうのピノッキオ」(公開中)から、画家・ヒグチユウコ氏が描き下ろしたイラストが披露された。独自の繊細なタッチによって、本作の世界観が表現されている。
本作では、「ゴモラ」「ドッグマン」で知られるマッテオ・ガローネがメガホンをとり、「ピノッキオ」の原点に回帰し、無邪気な操り人形に見せかけて、実は行く先々でトラブルを巻き起こす“悪童”ピノッキオにフォーカス。旅の途上に登場する世にも奇妙な生きものたち、人生の不条理や社会風刺を盛り込んだ寓話的なストーリー展開を、圧倒的な映像美で描き出す。
ヒグチ氏のイラストには、CGを使用せず特殊メイクで作り上げられたピノッキオとカタツムリが描かれている。繊細に描かれたドレスをまとったカタツムリに抱きついているピノッキオの表情は、劇中のように周囲をかき乱す“悪童”ではなく、母性すらあふれ出るカタツムリの胸で安心している等身大の少年のようにも感じ取れる。
あわせて、夏木マリやゲームクリエイターの小島秀夫ら著名人からのコメントも公開された。夏木は「おとぎ話はいつも残酷 主人公はいつも強か このピノッキオは、不条理、その風刺が私達に大冒険を体現させる そして兎に角美しい映画 最後に想うのは、ピノッキオは私なのかもしれない....」、小島は「『ゴモラ』の監督がピノッキオを撮るというので、どんなものになるだろうと鼻を伸ばして期待していた。絵画のような美しいショット!油絵を思わせるライティング!擬人化された生物や人形!独創的なルック!悪童ピノッキオを描くという触れ込みだったが、それ以上に世間やデマ情報に翻弄される“ほんものの人間達”を見ているブラックさをも感じる」とそれぞれ感想を寄せた。