菅田将暉主演の日本版「CUBE」に太鼓判 ビンチェンゾ・ナタリ監督「特別な映画に仕上がっている」
2021年10月22日 19:55
ビンチェンゾ・ナタリ監督が1997年に発表したカナダ映画「CUBE」を世界初、日本で公認リメイクした「CUBE 一度入ったら、最後」が10月22日、全国344スクリーンで封切り。東京・新宿ピカデリーで初日舞台挨拶が行われ、主演の菅田将暉、共演する杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、清水康彦監督が登壇した。
さまざまな殺人トラップが仕かけられた謎の立方体=CUBEに閉じ込められた男女6人が、理不尽な極限状態の中で、彼らの恐るべき本性をあらわにしていく。菅田はおよそ1年前に行われた撮影について「コロナ禍ど真ん中の時期で、撮影でしか人と会わず、現場に行けば、CUBEに閉じ込められる。絵(セット)が変わらない中でのお芝居で、イライラすることも(笑)。よくわからない日々だった」としみじみ。100%稼働となった客席を見渡し「この風景を久々に見ました」と封切りの喜びを噛みしめた。
舞台挨拶では現在、米ノースキャロライナで新作を撮影しているナタリ監督のリモート参加が実現。自身の姿が大スクリーンに映し出されると「こうして皆さんを見下ろすと、まるでCUBEの支配者になった気分」と笑いを誘い、「オリジナルとは違った、日本文化を踏襲した特別な映画に仕上がっている」と太鼓判を押していた。
日本文化にも造詣が深く「オリジナル版のセットには、いろんな名前がついており、なかには小津(安二郎)CUBEもあった。個人的にも黒澤明監督、今敏監督に影響を受けている。日本で映画を撮影するのは、大きな夢のひとつだし、余生は日本で過ごしたい」と日本愛をアピールしていた。
また、杏はナタリ監督から自身と子どもが描かれた絵画をプレゼントされたといい、感謝の意。「映画を含めて、やっといろんな文化をみんなで楽しめる時期になったのかなと。みんなで少しずつ前に進んでいけたら」と期待を寄せた。岡田は「登場人物の心情に合わせて、CUBEの照明も変わるので、お芝居をしていて面白かった」と振り返り、斎藤は「世界レベルで“閉じこもる”体験をした時代、この作品に何を思い、何を希望にするか考えてもらえれば」とメッセージをおくった。
現在13歳の田代は「こんな豪華なキャストの皆さんと監督と一緒に、こんな大きなステージ立てて感激です」とフレッシュに挨拶。菅田から「撮影中から身長が10センチ伸びて。あのときは、まだ甘いミルクの香りがしていた」と明かされ、照れ笑いを見せていた。
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