「ノマドランド」のクロエ・ジャオがマーベル映画に込めたこだわり「自分の感性を取り入れる」
2021年10月7日 12:00

最強ヒーローチームの活躍を描くマーベル・スタジオ最新作「エターナルズ」が、11月5日から公開される。メガホンをとったのは、「ノマドランド」でアジア人女性初のアカデミー賞監督賞を受賞したクロエ・ジャオ監督。ヒーロー映画の王道ともいえるシリーズへの参戦について「作家性の高い監督がなぜ?」と驚きの声も上がっていたが、マーベル映画のファンを公言しているジャオ監督は「自分の感性を取り入れる」と、自身のこだわりを明かしている。
さまざまな脅威から地球を守ってきたアベンジャーズが誕生するよりもはるか昔から地球に存在し、7000年もの間、人知れず人類を見守ってきた“エターナルズ”。「アベンジャーズ エンドゲーム」のその後を描く世界で、宇宙最凶最悪の敵・サノスをも超える未曽有の脅威が人類に迫り、エターナルズが再び姿を現すことになる。
ジャオ監督の過去作「ザ・ライダー」では、落馬事故で大怪我を負った主人公のカウボーイが、体をむしばむ後遺症とロデオ復帰への捨てきれない思いに葛藤しながら、自分の生きる意味を探し求める姿を描き、第28回ゴッサム・インディペンデント映画賞の作品賞を受賞。「ノマドランド」では、家を失った60代女性の主人公ファーンがキャンピングカーで車上生活を送るノマド(放浪の民)となり、毎日を懸命に乗り越えながら行く先々で出会うノマドたちと心の交流を重ねていく姿を描き、第93回アカデミー賞の作品賞、監督賞、フランシス・マクドーマンドが主演女優賞を受賞した。
ジャオ監督は「私はこれまでの人生で常にアウトサイダーだと感じてきた。だから自然と、主流でない暮らしをしている人々に引き寄せられるのだと思う」と、ストーリーを作っていく上で主流ではない“アウトサイダーの物語”へ目を向けてしまうと語る。
ヒーローといえば、人類を助けるために最前線で戦うことが当たり前であり、これまでマーベル映画を代表するアイアンマンやキャプテン・アメリカやスパイダーマンらアベンジャーズたちも幾度となく前線で戦い、その都度地球を救ってきた。
しかし、エターナルズははるか昔から地球に存在する不死の種族で、何世紀もの間文明の発展をサポートしては人知れず人類を見守ってきた守護者。本作では、ヒーローのアウトサイダーともいえる“人類を見守るヒーロー”が描かれており、高い評価を獲得した「ザ・ライダー」「ノマドランド」ともに共通する“アウトサイダーの物語”でもある。
マーベル・スタジオのケビン・ファイギ社長は「一緒に働きたいと思うフィルムメーカーは、これまでに手掛けてきた映画の規模ではなく、独自の主張やメッセージを持った人たちです」と、「エターナルズ」とジャオ監督の親和性の高さを示唆するコメントをしている。
「エターナルズ」にはアンジェリーナ・ジョリー、サルマ・ハエック、マ・ドンソクらが出演。11月5日から全国公開。

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