石原さとみ、子役との2ショットを待ち受けに 初のシングルマザー役に挑んだ「そして、バトンは渡された」現場レポート
2021年10月1日 12:00
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第16回本屋大賞を受賞した瀬尾まいこ氏の小説を映画化した「そして、バトンは渡された」の撮影現場レポートが、メイキング&オフショットとともに初公開された。本作で初めてシングルマザー役に挑戦した石原さとみの徹底した役作りに迫る。
「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」の前田哲監督が実写映画化した本作は、血のつながらない親のもとで育った主人公・優子(永野芽郁)と、娘を残して失踪した梨花(石原)の運命が交錯するさまを描く。
メイキング&オフショットは、水戸(大森南朋)と結婚し、みぃたん(稲垣来泉)のママになった梨花(石原)が、みぃたんの誕生日を盛大に祝うシーンの撮影模様をとらえている。本作で描かれる2つの家族の物語には、キャラクターを掘り下げて創り上げた4つの家が登場する。
以前は生活感あふれる地味だった水戸家は、梨花がやって来たことでみぃたんの部屋をカラフルでかわいいインテリアでコーディネートし、壁紙から小さな雑貨までお洒落な部屋に変わる。その部屋のカラフルさ以上に梨花の衣装とヘアメイクも華やかで、みぃたんの友だちが「かっこいいね」と眩しがるようなコーディネイトを普段着のように着こなしてしまう。
みぃたんを演じた稲垣はすっかり石原に懐き、カメラが回っていないときも石原のことを「ママ」と呼ぶほど仲がよく、待ち時間にはベッドの上でごろごろするなど、現場には“母娘”の楽しそうな笑い声が響いていた。
クランクイン前の顔合わせでは、前田監督が石原と稲垣が2人きりになる時間を用意したそうで、石原はその当時のことを「“何をすればいいんだろう”とハラハラしたのですが、来泉ちゃんが『さとみさん缶バッジ作りましょう』って言ってくれて、一緒に缶バッジ作りをしました。お互いの顔を書きあってプレゼントしあったり、縄跳びしたりフラフープしたりボール投げ合いっこしたり、実際に一緒に身体を動かして、コミュニケーションを取って、ハグして、一時間くらいですけどすごく楽しくて、手元に残る彼女の存在が出来ました。みぃたんのことを思っている時間の蓄積がみぃたんを思う気持ちと比例したらいいなと思い、その時に撮った2ショットをその日から携帯の待ち受け画面にしたら見事に気持ちが徐々に高まっていきました」と、撮影外の時間もみぃたんへの愛情を育んでいった。
撮影現場では子役とのコミュニケーションを取る一方で、石原の俳優としてのプロフェッショナルな一面も垣間見られた。本作で演じる梨花というキャラクターは、シングルマザー、自由奔放など、いくつもの個性を演技に滲ませなければならない難役。この日の撮影では、水戸に欲しいものを聞かれ「生命保険に入っといてくれないかな?」とさらりと返し、水戸と別れた後に再婚した泉ヶ原(市村正親)の家で堂々と婚活を始める“魔性の女”の一面を見せる。
その一方で、“娘を思う母”としての姿も混在させなければならない。石原は「監督は演出でも微妙なニュアンスを細かく指示してくださいました。監督の中での梨花の幅、深さ、高さがあるんだろうと思いますが、そこをちゃんと整えてくださったのがありがたかったです。私は結構指示されるのが好きなタイプでどんな感情のシーンでもいくらでもやりたいので、監督が諦めずに何度も何度も指導してくださったのはすごく嬉しかったですし、信頼できました」と、前田監督と模索しながら芝居を決めていき、物語のキーパーソンとして存在を色濃く残す梨花を作り上げた。
「そして、バトンは渡された」は、10月29日に全国公開。
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