ベネディクト・カンバーバッチ「スパイ役はごちそう」 「クーリエ」スパイの掟を学ぶ本編映像
2021年9月14日 10:00

ベネディクト・カンバーバッチが主演・製作総指揮を務める「クーリエ 最高機密の運び屋」の本編映像の一部が披露された。CIAとMI6に依頼され、スパイとしてモスクワ入りをしたセールスマンが、運び屋としての活動を実行していくシーンを切りとっている。
舞台演出家として名高いドミニク・クックがメガホンをとった本作は、キューバ危機の舞台裏で繰り広げられた知られざる実話を基に、核戦争回避のために命を懸けた男たちの葛藤と決断をスリリングに描く。

CIAとMI6の依頼を受けてモスクワへと飛んだイギリス人のセールスマン、グレヴィル・ウィン(カンバーバッチ)。新規顧客の開拓という名目でモスクワ入りしたウィンは、ソ連の高官の一人であるオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)と接触を図る。このペンコフスキーこそ、世界平和のために愛する祖国ソ連を裏切り、命を懸けてアメリカにソ連の核爆弾情報を暴露した密告者であった。披露された映像では、こわばった表情でモスクワ行きの飛行機に乗ったウィンが、ペンコフスキーによる“スパイの掟”を思い出すシーンを収めている。

ウィンを演じたカンバーバッチは「役者にとってスパイは興味深いごちそうだよ! 本性を隠して他人になりすます場面が必ずあって、しかもその転換が素早く突然だからね」と、本作でのスパイ役を喜んで演じたことを明かしている。

あわせて、本作を鑑賞した著名人からのコメントも披露された。ソ連と米英によって分割統治を受けた架空の戦後日本を舞台にした漫画「国境のエミーリャ」の作者・池田邦彦氏は「東西分断、冷戦、鉄のカーテン、キューバ危機。ほんとうに世界が破滅するかもしれないという当時の緊迫感は、本で読んでもなかなかピンとこないのですが、この作品ではひりつくような恐怖として肌に感じられ…。いやあ、凄い映画です」、ゲームクリエイターの小島秀夫氏は「冷戦下を舞台にした諜報映画の傑作がまた生まれた。史実に基づいた作品であり、全盛期のスパイ小説の面白さに匹敵する。キューバ危機は僕が産まれる直前の事件だが、幼少期、米ソ間の核戦争勃発の危惧は日常的に感じていた。あの頃の恐怖と緊張が蘇る」とコメントを寄せた。
「クーリエ 最高機密の運び屋」は、9月23日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。
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