カンヌ映画祭後半、ビル・マーレイがサプライズコンサートでファンサービス
2021年7月17日 22:45

カンヌ国際映画祭も大詰めを迎えた7月16日、ビル・マーレイがプチ・コンサートを披露し、熱狂的に迎えられた。彼が世界的チェロ奏者のヤン・ボルガーらとギリシアをツアーしたひと夏の様子をまとめたドキュメンタリー「New Worlds: The Cradle of Civilization」の、上映後のサプライズだった。
マーレイは、ウェス・アンダーソンの新作「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス、イヴニング・サン別冊」にも使われているクリストフの曲などを熱唱。客席に降りてバラを観客に配るなど大乗りで、会場の拍手喝采に目を潤ませる様子も見られた。
アンダーソンの新作は、出演者らが揃ってカンヌ入りしたものの公式記者会見は開かれない異例の事態だったものの、マーレイはこちらのドキュメンタリーでファンサービスをした形になった。
オリバー・ストーンも、久々のカンヌ登場で大きな話題を集めた。今年新設された「カンヌ・プルミエール」部門でのドキュメンタリー作品「JFK Revisited: Through the Looking Glass」の上映に依る。本作で彼はあらためて、いまだ謎に包まれたケネディ元大統領の暗殺事件にメスを入れ、これまで明らかにされていなかった詳細な事実を公開。陰謀説に光を当てた。記者会見は白熱し、ストーンは「アメリカの大統領史上最後の、平和志向の大統領」が、いかに政権内で孤立していたかを熱く語った。

今年は全体的にどの部門もフランス映画が多かったが、もっとも注目を浴びた作品のひとつは、シャルロット・ゲンズブールが監督したドキュメンタリー「Jane by Charlotte」だろう。母、ジェーン・バーキンの素顔やワールドツアーの様子を収めながら、自身と母の絆、家族の関係を見つめた私的作品だ。ふだん見られない彼女たちの率直な対話や、ふたりで初めて一緒にセルジュ・ゲンズブールの住んでいた家を訪れる様子などが胸に迫る。
またアウト・オブ・コンペ部門の、バレリー・ルメルシエがセリーヌ・ディオンを題材に監督・主演を果たし、歌って踊る一作「ヴォイス・オブ・ラブ」(原題「Aline」)も、好評を得た。本作は昨年公開予定だったものの、パンデミックの影響で延期になり、今年のカンヌでお披露目を迎える形に。ルメルシエのみごとなエンターテインニングぶりと、ヒロインを支えたプロデューサー(ディオンの亡き夫がモデル)との純愛が感動をそそる。(佐藤久理子)

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