リリー・フランキー初の一人芝居による映画「その日、カレーライスができるまで」企画は齊藤工
2021年6月11日 13:00
イラストレーターで小説家、そして「凶悪」「そして父になる」「万引き家族」など俳優としても目覚ましい活躍を見せるリリー・フランキーが一人芝居に挑戦した映画「その日、カレーライスができるまで」が今夏公開される。齊藤工が企画、プロデュースし、清水康彦監督がメガホンをとる。
プロデューサーとして参加する齊藤が、斎藤工名義でパーソナリティーを務めるラジオ番組とカレーがつなぐ家族の絆を描いた物語。リリーがラジオのヘビーリスナーを演じ、「37セカンズ」の神野三鈴が、「blank13」に続きリリーの妻役を演じる(声のみの出演)。
原案・脚本は、TBS系列ドラマ「半沢直樹」が話題となった金沢知樹。齊藤工の監督デビュー作の短編「半分ノ世界」以降、数々の作品でタッグを組む金沢が、19年に劇団スーパー・エキセントリック・シアターの野添義弘還暦公演のために書き下ろした一人ミュージカル・アクション・コメディー「その夜、カレーライスができるまで」を原案として本作が誕生した。
たまねぎ、にんじん、じゃがいも、豚肩ロース……見慣れた食材が並ぶ台所に立つ、くたびれた男。毎年恒例、三日後の妻の誕生日に食べる特製カレーを仕込んでいるのだ。外はどしゃぶりの雨。愛聴するラジオ番組ではリスナーの「マル秘テクニック」募集に、男はガラケーを手に取り、コンロでぐつぐつと音をたてる “三日目のカレー”についてメールで綴り始める。「今年も妻の誕生日にカレーを作っています。三日後が、誕生日です」「ただ、色々あって今年はひとりです」その横では、幼くして亡くなった息子の笑顔の写真が見守っている。
(齊藤)工くんは「ヘンなひと」ですけれど縁のある方。本当に映画が大好きですし、ものづくりに対してはすごく真摯で、一緒に作っていくのが楽しい。そんな工くんが企画して、清水康彦監督をはじめとする「ペンション・恋は桃色」と同じ、若くて心地よいスタッフたちと話しあいながら、何やらいいものができた……ような気もしないでもない?
いわゆる舞台の一人芝居とは違って、シリアスさのなかにコミカルさがあるといった、映像ならではのユーモラスな作品になっていると思います。
撮影はずっと一人だったので、3日間でしたが、濃い、いい経験をさせてもらいました。
リリー・フランキーさんは、ドラマ「ペンション・恋は桃色」で初めてお世話になって以降、役の人物設計だけでなく作品の方向性やテーマまで相談させてもらえる、大先輩といえる存在です。
寛大さや優しさとともに、鋭い指摘もあるのでヒヤヒヤします。
しかも今回は、ほぼ一人芝居、ほぼワンシチュエーション、難題が山積みで、スタッフ共々大先輩に頼り切ってしまいましたが、その甲斐あって他にはない独特な映画になりました。
誰にでも、思い出のご飯はあります。
誰かが作ってくれた唐揚げ、自分で作った肉じゃが、レストランのオムライス。みんなで囲んだ鍋。
この物語で男はカレーを作ります。
誰かを想い、雨の夜に、じっくりコトコトと‥
この混沌とした現代にどんな作品が生まれるべきなのか?
映画は不要不急なのだろうか?
金沢さんの珠玉の脚本にリリーさんと清水監督が対峙して下さいました個人的には書かれている“プロデュース”なんて響きの働きは一切出来てませんがいち映画ファンとしてこの作品が三日目のカレーの如くしっかりと味わい深く完成し必要な方にじっくりと届いて行く事を願っています。
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