「名探偵コナン 緋色の弾丸」中国で異例の“ほぼ同時公開” 過去作の反響も振り返る
2021年4月14日 13:00

青山剛昌氏の人気コミックをアニメ化した「名探偵コナン」の劇場版シリーズ第24作「名探偵コナン 緋色の弾丸」が、4月17日から中国本土で公開されることが決定した。
本作には、第20作「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」以来となる、FBI捜査官で射撃の名手でもある赤井秀一が登場。プロ棋士の弟・羽田秀吉、女子高生探偵の妹・世良真純、そして3人の母親で“領域外の妹”と名乗る謎に包まれた女性・メアリーが集結する。世界最大のスポーツの祭典「WSG ワールド・スポーツ・ゲームス」、最高時速1000キロを誇る「真空超電導リニア」を巡る事件を描き出す。
2月10日、台湾、香港、韓国、シンガポール、ドイツ、オーストリアを含む22の国と地域において、シリーズ初となる世界同時公開が発表された。しかし、この一報の際には、中国が公開地域に入っておらず、現地のファンからは落胆の声が相次いでいた。ところが、4月7日に事態が急転。配給会社「Zhejiang Huace Film」が、4月17日の上映決定を明かしたのだ。このサプライズには、中国のファンも驚きを隠せなかったようだ。


「名探偵コナン 緋色の弾丸」の日本公開日は、4月16日。中国では1日遅れの公開だが、ほぼ同時公開といえるだろう。これは劇場版「名探偵コナン」シリーズに限らず、日本映画という括りでも、中国本土最速公開となった。4月7日の発表直後、中国最大のSNS「微博(WEIBO:ウェイボー)」で「#名探偵コナン」がトレンド入りを達成。4月9日には、江戸川コナン役の声優・高山みなみがメッセージを送り、流暢な中国語も披露。「今回はネタバレされないですね」と“ほぼ同時公開”の利点を伝えていた。

「名探偵コナン」の劇場版は、中国本土では6作が上映されている。初めて公開されたのは、2010年1月。タイトルは「名探偵コナン 漆黒の追跡者(チェイサー)」だ。日本での公開は、09年4月18日。既に海賊版が流通している状況だったため、興収は937万9000元(約1億5000万円)という結果に。その後、11年に「名探偵コナン 沈黙の15分(クォーター)」、15年に「名探偵コナン 業火の向日葵」、16年に「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」、18年に「名探偵コナン ゼロの執行人」が公開されたが、海賊版の影響を受けたため、好成績とは言い難い興行となった。
しかし、19年の「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」は、初めて海賊版が出る以前(=日本国内のBlu-ray発売前)に公開されたことで、興収が一気に跳ね上がり、2億3000万元(約37億円)を稼ぎ出した。
なお、現在の中国は、ハリウッド映画の公開延期に直面し、中国国産の大作が5月の大型連休向けに待機している状態。今週末に公開される話題作は「名探偵コナン 緋色の弾丸」のみと言っても過言ではない。本作の興収は「名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)」を抜き、シリーズ最高記録を叩き出すのだろうか。その動向に注目が集まっている。

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