既婚年下男性との愛と官能の実体験を綴った小説「シンプルな情熱」が映画化 セルゲイ・ポルーニンが出演
2021年4月1日 10:00
フランスのベストセラー恋愛小説を映画化した「Passion simple」が、「シンプルな情熱」の邦題で、7月2日から公開されることが決定した。
パリの大学で文学を教える教師が、年下で既婚者のロシア外交官と恋に落ちる。昼下がりに自宅やホテルで逢瀬を重ね、主人公が愛の陶酔にのめり込んでゆく姿を描く。原作はマルグリット・デュラス賞など、フランスで最も権威ある数々の文学賞に輝き、近年では自身の名前を冠した賞も設立されたアニー・エルノーが1991年に発表した作品。ある男性との愛と性に全存在をかけるエルノー自身の実体験が赤裸々に綴られ、日本でも小池真理子、林真理子、山田詠美ら人気作家が熱く支持。自分らしい恋愛を探し求める女性たちを中心に、大反響を巻き起こした。
アレクサンドルを演じるのはセルゲイ・ポルーニン。19歳で英国ロイヤル・バレエ団の史上最年少プリンシパルに選ばれた2年後、人気絶頂の真只中で突如として退団を発表。現在は全身にタトゥーをまとう異端のダンサー、そして俳優としての新たなステージを竜巻のごとく席巻中のアーティストだ。エレーヌには「若い女」(2017)でリュミエール賞有望女優賞を受賞した、実力派のレティシア・ドッシュ。監督は長編劇映画デビュー作と第2作で続けてカンヌ国際映画祭監督週間に選出されたダニエル・アービッド。本作でも2020年カンヌ国際映画祭に公式選出された。
恋に落ちた瞬間のジェットコースターのような躍動感、片時も離せない携帯電話、他の人との約束を入れたくない予定表、一度しか着ない服や下着、不安になると検索してしまう名前──そんな恋の高揚感と全身を満たす幸福感、そしてその裏側の痛み。恋という名の情熱とは、自分自身を発見し、人生をさらに自由に羽ばたくためのギフトだと教えてくれる、甘く切ない愛と官能の物語だ。
パリの大学で文学を教えるエレーヌは、あるパーティでロシア大使館に勤めるアレクサンドルと出会い、そのミステリアスな魅力に強く惹かれ、たちまち恋におちる。自宅やホテルで逢瀬を重ねる度に、彼との抱擁がもたらす陶酔にのめり込んでいくエレーヌ。今まで通り、大学での授業をこなし、読書も続け、友達と映画館へも出かけたが、心はすべてアレクサンドルに占められていた。年下で気まぐれ、妻帯者でもあるアレクサンドルからの電話をひたすら待ちわびる日々の中、エレーヌが最も恐れていたことが起きてしまう──。
「シンプルな情熱」は、7月2日からBunkamuraル・シネマほか全国公開。
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