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フランソワ・オゾン監督が描く、少年たちのひと夏の初恋 「Summer of 85」8月20日公開&ティザー映像完成

2021年3月25日 19:00

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第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション「カンヌレーベル」作品
第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクション「カンヌレーベル」作品
(C)2020-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-France 2 CINEMA-PLAYTIME PRODUCTION-SCOPE PICTURES

フランソワ・オゾン監督が、16歳と18歳の少年の人生を変えた、ひと夏の初恋を描く「Summer of 85(英題)」が、英題のままで、8月20日に公開されることがわかった。あわせてお披露目されたティザー映像は、「THE CURE」の「In Between Days」にのせ、少年たちが狂おしく切ない恋に溺れた日々を映し出している。

2重螺旋の恋人」「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」のオゾン監督による、第73回カンヌ国際映画祭のオフィシャルセレクションである「カンヌレーベル」作品。オゾン監督が17歳の時に出会い、大きな影響を受けた英作家エイダン・チェンバーズの小説「Dance on My Grave」(「おれの墓で踊れ」/徳間書店刊)を映画化した。10代当時の感情を投影し、運命的な出会いを果たした美しき少年たちの初恋と永遠の別れを描き出す。1980年代のヒットソングをちりばめ、フィルム撮影で、ノスタルジックな映像を創出した。

物語の舞台は85年、夏のフランス。セーリングのため、ヨットで沖に出た16歳のアレックスは、突然の嵐に見舞われ、18歳のダヴィドに救助される。急速に惹かれ合い、恋愛感情で結ばれるふたり。アレックスにとっては、初めての恋だった。互いに深く思い合うふたりは、ダヴィドの提案で、「どちらかが先に死んだら、残された方はその墓の上で踊る」という誓いを立てる。その後、ダヴィドの不慮の事故死で、恋焦がれた日々は突然終わりを迎える。悲しみと絶望に暮れ、生きる希望を失ったアレックスを突き動かしたのは、ダヴィドとあの夜に交わした誓いだった。

本作は、第15回ローマ国際映画祭で観客賞を受賞し、第46回セザール賞では作品賞や監督賞など、12部門にノミネートされた。オゾン監督がオーディションで見出したフェリックス・ルフェーブルとバンジャマン・ボワザンが、それぞれ進路に悩む労働者階級の少年アレックス、自然体で飄々としたダヴィドを演じている。

ティザー映像の冒頭では、「In Between Days」を聞きながら、憂いを帯びた表情でダヴィドとの恋を思い出すアレックスが活写されている。自分にとって、ダヴィドがこの夏のすべてだったと感じるほど幸せだった時間。嫉妬に狂い、彼に対して憎悪を抱いた瞬間。ダヴィドとの思い出をなぞるほどに、言葉にならない感情が押し寄せる――。最後は愛した人への思いを押しこめ、その存在をそっと心に刻んでいるかのように、静かに目を閉じるアレックスが切り取られている。

Summer of 85」は、8月20日から新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国で順次公開。

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