「狂ったバカンス」「女性上位時代」カトリーヌ・スパークの特集上映、5月21日開幕
2021年3月10日 15:00

1960年代のイタリア映画界を席巻した仏女優カトリーヌ・スパークの特集上映「SPAAK!SPAAK!SPAAK! カトリーヌ・スパーク レトロスペクティブ」が、5月21日に開幕することがわかった。ラインナップは「狂ったバカンス」「太陽の下の18歳」「禁じられた抱擁」「女性上位時代」の4作品。あわせて、ポスタービジュアルと予告編(https://youtu.be/sRaarEG1F_o)もお披露目された。
パリで生まれ育ちながら、イタリア映画で人気を博したスパーク。「大いなる幻影(1937)」「嘆きのテレーズ」などで知られる脚本家シャルル・スパークを父に持ち、幼い頃から映画に親しんだ彼女は、ジャック・ベッケル監督作「穴(1960)」に出演し、本格的に女優を志した。
父の猛反対を受けながらも、イタリアの大物プロデューサー、カルロ・ポンティ、女優ソフィア・ローレンの強い後押しで、「十七歳よさようなら」(60)で主演デビュー。パリジェンヌの気品と少女の清純さを持ちながら、自由奔放に男を振り回すアンビバレントな魅力も同居したスパークは、娯楽映画全盛期のイタリアで大ブレイクを果たした。アンナ・カリーナやクラウディア・カルディナーレらと並び人気を集め、そのヘアスタイルやファッションを真似する女性たちが続出し、60年代を代表する“イットガール”(注目すべき魅力的な女性のこと。27年の米映画『あれ』(原題:It)の大ヒットで一躍有名になった主演女優クララ・ボウが“it Girl”と呼ばれたことに由来する)となった。

今回の特集上映では、美少女に狂わされる中年男をめぐるイタリアンバカンス映画の異端作「狂ったバカンス」(62)、ナポリ湾に浮かぶイスキア島を舞台に、恋に奔走する若者たちを描いた「太陽の下の18歳」(62)、アルベルト・モラビアのベストセラー小説「倦怠」をもとにした青年画家とモデルの不条理な愛の物語「禁じられた抱擁」(63)、性の世界に踏みこむ若き未亡人とジャン=ルイ・トランティニャン演じる医者のフェティッシュコメディ「女性上位時代」(68)をラインナップ。なお「禁じられた抱擁」は、64年の初公開以来、50年以上の時を経て、初のデジタルリマスター版が上映される。

ポスターは、「狂ったバカンス」でスパークが見せるアンニュイな表情を大きくとらえ、各作品の様々なカットがちりばめられた、カラフルな仕上がり。予告編は、スパークの魅力や、レトロな雰囲気がかわいらしい60年代カルチャーが切り取られているだけではなく、エンニオ・モリコーネ、「イル・ポスティーノ」「キル・ビル」のルイス・エンリケス・バカロフ、「黄金の七人」のアルマンド・トロバヨーリら、イタリア映画音楽界の巨匠たちによる音楽もフィーチャーされている。駆け出しのモリコーネさんが注目を浴びるきっかけとなり、日本でもヒットした「太陽の下の18歳」のツイストナンバーがおさめられている。
「SPAAK!SPAAK!SPAAK! カトリーヌ・スパーク レトロスペクティブ」は、5月21日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次開催。オリジナルポストカード付き前売券は、同劇場で3月13日から、同20日からメイジャーネット通販で販売される。
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