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検閲&修正の苦難を経て「TENET テネット」に圧勝! “違法宝くじ”題材のベトナム映画「走れロム」6月公開

2021年2月25日 08:00

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名匠トラン・アン・ユンがプロデュース!
名匠トラン・アン・ユンがプロデュース!
(C)2019 HK FILM All Rights Reserved.

第24回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門の最優秀作品賞を受賞したベトナム映画「Rom(原題)」が、「走れロム」の邦題で、6月から劇場公開されることが決定した。

サイゴンの裏町を舞台にした本作は、孤児の少年・ロムが夢を叶えるため巨額の当選金が手に入る違法宝くじに挑む様子を、疾走感あふれるスタイリッシュな映像、エモーショナルな演出で描いた話題作。監督を務めたのは、長編デビューとなったチャン・タン・フイ。プロデューサーは「青いパパイヤの香り」「シクロ」「ノルウェイの森」で知られる名匠トラン・アン・ユンが務めている。

活気に満ちたサイゴンの路地裏にある古い集合住宅。住民たちは、投資家を装う詐欺師の債権者から多額の借金を背負い、アパートを維持するため、大金が当たる違法宝くじに熱中している。14歳の孤児ロムは、そこで宝くじの当選番号の予想屋として生計を立てていた。やがてロムは、地上げ屋から立ち退きを迫られている裏町の住民たちを救い、生き別れになった両親を捜すため、違法宝くじで一攫千金の賭けに出る。

画像2(C)2019 HK FILM All Rights Reserved.

本作は、社会主義国家のベトナムにおいて顕在化させたくない社会問題となっている“違法宝くじ”を描いたことで、当局の検閲が入り、修正を余儀なくされている。そうした苦境を経て迎えた本国ベトナムでの公開は、ロングランヒット中だったクリストファー・ノーラン監督作「TENET テネット」を興行成績で圧勝。一大センセーションを巻き起こした。

走れロム」は、6月から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開(修正バージョンでの公開)。劇場公開に先立ち、第16回大阪アジアン映画祭(会期:3/5~14)特別招待作品部門で日本初上映される。

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