香里奈、“後輩”深川麻衣に注ぐ温かい眼差し
2021年1月24日 10:00
モデル・女優の香里奈が、熊澤尚人監督の最新作「おもいで写眞」に出演し、ソーシャルワーカーの樫井美咲役を好演している。撮影が行われた2019年7月、ロケ地・富山で主演の深川麻衣に付かず離れず、絶妙な距離感で寄り添う香里奈を取材した。
同作は、芸能事務所テンカラットの設立25周年を記念して製作された映画だが、メガホンをとった熊澤監督が長年にわたり構想を温めてきた企画でもある。東京で夢に破れた主人公の結子が、故郷の富山で亡き祖母が遺した写真館で“遺影写真”を撮る仕事を始めるという設定。はじめは「縁起でもない」と嫌がった老人たちだが、思い出の場所で写真を撮る企画「おもいで写眞」に変えたことで、たちまち人気を呼ぶ。結子は老人たちとふれあう中で、次第に人生の意味を見出していく。
香里奈が扮したホームヘルパーの美咲は、仕事熱心だが公私のバランスが取れた、さばけた大人の女性。深川が演じた結子にとっては、憧れの存在でもある。
所属事務所が創立25周年に映画を製作するということに関し、「もう25周年なんですね。私がテンカラットに入ったのは18歳の頃……、この事務所の歴史の半分以上、在籍させてもらっているんですね」と微笑む。「出会った時、社長はまだ30代でしたから。今の私の年齢くらいだったのかな。感慨深いですね。いい時も、悪い時も、ずっと支えてくれた事務所。この作品に出演させてもらうにあたって、何かしら貢献させてもらえたらいいなあと思ったんです」と胸中を明かす。
映画では、深川だけでなく高良健吾、井浦新と同じ事務所の俳優陣が出演している。同じ現場で仕事をする機会は、実は非常に稀なケースのため、香里奈も楽しんでいる様子だ。
「同じ事務所のタレントと会うのは、授賞式や事務所でばったり会ったりするくらい。4人も一緒という機会は経験がないので、新鮮な気持ちですね。健吾と仕事をするのも初めてですから」
撮影現場での香里奈は周囲に目が行き届き、深川に対しても常に寄り添うのではなく、付かず離れず絶妙な距離感を保ちながら、必要な時にだけ声をかけるというスタンスでいることがうかがえた。座長を務める事務所の“後輩”について聞いてみると……。
「芝居歴ということでいえば、同年代の他の皆さんよりも短いかもしれませんけど、すごく真面目。私は疑問に思ったら『何でですか?』って聞いてしまうので、タイプが全く違いますね。この仕事をしている人は、負けず嫌いが多い。私もそうだし、麻衣ちゃんもアイドル時代から苦労はたくさんあったはず。このタイトなスケジュールのなかで、すごい頑張っているなあって感じます」
相談を受けることもあるようだが、「人に意見を求めても、結局のところやるのは自分なので。自分が思うようにやることが一番だと思います! (役どころとして)怒っているシーンが多いので、感情的には大変かもしれない。でも、この作品が終わって、次の作品に向かうとき、富山の現場での経験が良いものになっていると思老います」と思いやり、温かい眼差しを注ぐ。
香里奈自身、モデルとしてキャリアをスタートさせ、20代は女優としてテレビドラマ、映画と精力的な活動を続けてきただけに、深川の悩みや葛藤は手に取るように分かるのだろう。集中力をどう保つのか…という話題に及んだ際には、「今日みたいに早く終わったときは、ゆっくり過ごすようにしています。長時間の撮影現場の時は、もうやりきるしかないですね」と豪快に笑う。
「映画やドラマの撮影中、ずっと役のままでいる方って凄いなと思います。わたしは出来ないです。疲れちゃうじゃないですか(笑)。私は本番でしか集中しない。モデルのお仕事もしているので引きずってもいられないし、それぞれの現場ごとに置いていく……みたいな感じですかね」
女優デビューから20年が経過したが、本人はどこまでも自然体だ。
「自分ではあまり考えていないんですよね。そういう節目よりも、わたしにとっては20代から30代に入るタイミングの方が、気持ち的にはステップアップしないと! という感情になるんです。なので、何かを見据えて今年何をしよう、来年こうしようっていうのはないかなあ」
20代を駆け抜け、少し歩調を緩めながら前進を続ける香里奈が今後、どのようなキャリアを構築していくのか、ますます目を離すことができない。
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