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「新藤兼人賞」第25回授賞式で金賞のHIKARI監督、銀賞の内山拓也監督感極まる

2020年12月4日 16:30

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左から内山監督、HIKARI監督、岡本氏、高田氏、山本氏
左から内山監督、HIKARI監督、岡本氏、高田氏、山本氏

日本映画の独立プロダクションによって組織される日本映画製作者協会に所属するプロデューサーが選出する2020年度「新藤兼人賞」の第25回授賞式が12月4日、都内で開催された。

独立プロの先駆者である故新藤兼人監督の名を冠し、有望な新人監督と、活躍したプロデューサーを顕彰するもの。今年公開された作品の中から187作品が選考対象となり、最終選考監督9人の中から金賞は「37セカンズ」のHIKARI監督、銀賞は「佐々木、イン、マイマイン」の内山拓也監督が受賞した。また、プロデューサー賞は「スパイの妻 劇場版」の岡本英之氏、高田聡氏、山本晃久氏の3人が受賞した。

37セカンズ」は、車椅子で生活する女性の自己発見と成長を描いたHIKARI監督の長編デビュー作。ベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞と国際アートシアター連盟(CICAE)賞をダブル受賞し、トライベッカ映画祭やトロント国際映画祭でも上映されるなど、世界で高い評価を得た。HIKARI監督は感無量で声を詰まらせながら「佳山明さんと出会い、沢山の方々に支えられながら作品を作り上げることができて、信じて前進することの大切さを学ばせていただいた」と感謝し、「日本映画を世界に出していけるように力を合わせていきたい」と抱負も述べた。

佐々木、イン、マイマイン」は、初監督作品「ヴァニタス」がPFFアワード2016観客賞を受賞し、人気バンド「King Gnu」や平井堅のMVなどを手がける内山監督の青春映画。内山監督は「これまでの僕の人生はずっと2番だったので、この銀賞も僕らしく、最高の賞をいただいた。25歳の時に企画して4年ほどかかったが、絶対に負けないと思ってやってきてこの賞をもらえたことでまた作っていける。映画館で上映される映画作りを諦めないで盛り上げていきたい」と涙を堪えながら映画への熱い思いを語った。

スパイの妻 劇場版」は、2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優高橋一生主演の同名ドラマをスクリーンサイズや色調を新たにして劇場公開したもの。第77回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞する快挙を成し遂げた。3人のプロデューサーは口々に「黒沢清監督、スタッフ、キャストを代表していただけて光栄である」と述べ、この受賞を糧に映画を作り続けていきたいという思いを述べた。

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