北米映画館704館が再閉鎖 新型コロナ感染者急増で
2020年11月25日 17:00
「透明人間」「ゲット・アウト」などのプロデューサーとして知られるジェイソン・ブラムが製作を手がけるユニバーサル作品「ザ・スイッチ」(クリストファー・B・ランドン監督)が、2週連続で全米興収1位を獲得した。だが、その興行成績は約120万ドルと、北米映画マーケット史上稀に見る低水準となっている。
アメリカでは、いまだニューヨークやロサンゼルスといった大都市で映画館が閉鎖されているうえに、営業を再開させていた劇場も新型コロナウイルスの感染拡大で再閉鎖に追い込まれている。米メディア調査会社Comscoreによると、11月13~15日の週末に営業した映画館は2800館あったが、11月20~22日の週末にアメリカで営業を行った劇場は2154館で、わずか1週間のあいだに646の映画館が閉鎖。カナダでも60の映画館が緊急閉鎖に追い込まれている。
アメリカ各州が、新型コロナウイルス感染者の急増により規制を厳しくしていることに加え、ディズニーが「フリー・ガイ」「ナイル殺人事件」を公開延期、ワーナーが「ワンダーウーマン1984」を12月25日の劇場公開と同時に米動画配信サービス「HBO Max」で配信すると発表するなど、劇場にとって厳しい状況が続いている。新型コロナウイルスのワクチンの普及までは、映画館は厳しい舵取りを強いられそうだ。