名脇役コンチャータ・フェレルさん死去 「シザー・ハンズ」「エリン・ブロコビッチ」などに出演
2020年10月18日 07:30
「シザー・ハンズ」「エリン・ブロコビッチ」など数多くの映画で印象的な演技を残した米女優のコンチャータ・フェレルさんが10月13日(現地時間)、心疾患のため米ロサンゼルスの病院で死去した。享年77歳。
米バラエティによれば、フェレルさんは5月に心疾患の病状が悪化し入院。4週間ICU(集中治療室)で過ごしたのち長期ケア施設に移され、人工呼吸器を装着したうえで透析を施されていたという。
フェレルさんは、米南部ウェストバージニア生まれ。地元の大学を卒業後、オフブロードウェイの舞台を中心に女優としてのキャリアをスタートさせた。1976年にシドニー・ルメット監督の傑作社会派ドラマ「ネットワーク」で映画デビューを果たしたのち、「ミスティック・ピザ」(1988)、「シザー・ハンズ」(90)、「トゥルー・ロマンス」(93)、「エリン・ブロコビッチ」(2000)など数多くの映画に出演。そのかたわらでテレビドラマにも多数ゲスト出演し、米NBCのロングラン法廷ドラマ「L.A.ロー 七人の弁護士」(86~94)では準レギュラーを務めた。
米CBSで2003年から12シーズンにわたり放送された大ヒットコメディシリーズ「チャーリー・シーンのハーバー★ボーイズ」では、家政婦のバルタ役で全12シーズン、計212話に出演。一躍お茶の間の人気者になると同時に、エミー賞コメディシリーズ部門の助演女優賞に2度ノミネートされた。
訃報を受け、同シリーズの企画・制作総指揮を手がけたチャック・ロリーが声明を発表。「チャティの愛称で誰からも愛されたコンチャータ。笑いあり涙ありの波乱に満ちた12年間を通して、彼女は常に頼りになる存在でした。偉大な彼女と友情を育めたことを、心から光栄に思っています」と述べた。
また、度重なる問題行動によりシーズン8で番組を降板した主演のチャーリー・シーンも、自身のTwitterで「ありえないほど優しくて、プロ意識が高くて、心から信頼できる真の友人だった彼女の死は、本当にショックで悲しい。親愛なるバルタ、きみのハウスキーピングのスキルは少々難ありだったけれど、“ピープル”キーピングにかけては完璧だったよ」と哀悼の意を表している。