ニューヨーク文壇の寵児、トルーマン・カポーティのドキュメンタリー 11月6日公開
2020年8月29日 06:00
[映画.com ニュース] 「ティファニーで朝食を」(58)、「冷血」(66)など多くの傑作小説を残した20世紀アメリカ文学界を代表する作家トルーマン・カポーティ。流行作家であり、戦後アメリカを代表するセレブリティのアイコン的存在でもあった作家の栄光から転落、その素顔に迫るドキュメンタリー「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」が11月6日から公開される。
ニューヨーク文壇の寵児として、また、ゲイのセレブリティのアイコンとして社交界を席巻したカポーティ。「冷血」の成功を経て長年出版が待ち望まれた新作「叶えられた祈り」は、ニューヨークの上流階級(ハイソサエティ)の実態を描いた最高傑作となるはずだった。しかし第一章が発表されるや否や、そのスキャンダラスな内容によって激しい論争を巻き起こす。社交界から追放され、多くの友人を失ったカポーティは、アルコールと薬物中毒に苦しみ、作品の完成を待たずしてこの世を去ることとなる。“誰もが一度は会いたいと願うが、一度会えば二度とは会いたくない”男と呼ばれ、「指折りの人たらし」「掛け値なしの奇人」「ゲスな男」「ドラッグ漬け」「砂糖漬けのタランチュラ」などとも評された。死後36年を経て、作家の波乱に満ちた人生を濃密に網羅し、「未完の絶筆」とされている問題作「叶えられた祈り」に込められた真意を探る。
ジャーナリストのジョージ・プリンプトンによるカポーティの評伝「トルーマン・カポーティ」(97)を基にした本作は、オバマ政権時のホワイトハウスでソーシャル・セクレタリーを務めた異色の経歴を持つイーブス・バーノーの監督デビュー作。作家ノーマン・メイラーや女優ローレン・バコールなど、当時の貴重な取材テープに加え、カポーティの養女ケイト・ハリントン、作家のジェイ・マキナニーやファッション・ジャーナリストのアンドレ・レオン・タリーなど、バーノー監督が独自のルートで入手した新たなインタビューから、謎に包まれたカポーティの人生を紐解いていく。死後36年を経て初公開された音声アーカイブ、時代を共にしたセレブリティたち、友人知人や敵対した人物たちのインタビューや秘蔵映像は必見だ。
初公開された日本版ポスターは、ファッション・アート写真界を代表する名匠リチャード・アベドンが撮影したもの。「私はアル中である。私はヤク中である。私はホモセクシュアルである。私は天才である。」というカポーティの言葉が添えられている。
「トルーマン・カポーティ 真実のテープ」は、11月6日からBunkamuraル・シネマほか全国順次公開。
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