フィリップ・シーモア・ホフマンさん最後の主演作「誰よりも狙われた男」公開決定
2014年7月15日 16:30

[映画.com ニュース] 今年2月に46歳でこの世を去ったフィリップ・シーモア・ホフマンさんの最後の主演作となった「誰よりも狙われた男」(原題:「A MOST WANTED MAN」)が、10月から劇場公開されることが決定した。
原作は、スパイ小説の大家ジョン・ル・カレ(「裏切りのサーカス」)が2008年に出版した同名小説(邦訳は13年に早川書房から出版)。冷戦時代の東西対立という構図が崩れた世界で、9.11同時多発テロ以降、特に重視されているテロ対策を軸にした熾烈な諜報戦をリアルに描き出したサスペンスを、「コントロール」「ラスト・ターゲット」のアントン・コービン監督が、スタイリッシュな映像感覚と伏線に伏線を重ねた繊細なストーリーテリングで、知的なエンタテインメント作品に仕上げた。
「カポーティ」でアカデミー賞主演男優賞を受賞したホフマンさんが本作で演じたのは、ドイツ・ハンブルクで小さなテロ対策チームを率いる練達のスパイ、ギュンター・バッハマン。酒とタバコを手離さず、組織とのあつれきと戦いながら己の信念を貫こうとするバッハマンの孤高の凄みや哀愁、人間臭さを、ホフマンさんは深みのある演技で表現しており、コービン監督も「彼はこの映画を本当に誇りにしていたことを僕は知っている」と語った。
共演陣もハリウッドを代表する顔ぶれとなっており、ハンブルクの国際金融界を代表する英国人銀行家トミー・ブルー役をウィレム・デフォー、CIA職員のマーサ・サリヴァン役をロビン・ライト、理想主義者の人権弁護士アナベル・リヒター役をレイチェル・マクアダムスが演じる。物語の核となるドイツに密入国してきた若者イッサ・カルポフには、母国ロシアではよく知られているグレゴリー・ドブリギンが抜てき。作品の舞台となるドイツからはニーナ・ホスとダニエル・ブリュールが参戦し、それぞれバッハマンを支えるイルナ・フライとマキシミリアンに扮した。
イスラム過激派として国際指名手配されていた若者イッサ(ドブリギン)はドイツに密入国し、人権団体の若手弁護士アナベル・リヒター(マクアダムス)を介して、銀行家のトミー・ブルー(デフォー)と接触を図る。米国からCIAが介入してくるなか、ドイツの諜報界はイッサを逮捕しようとするが、バッハマン(ホフマン)はある目的からこの若者を泳がせることを主張。命がけでイッサを守ろうとするアナベルと、彼女に心をひかれ始めるトミーもイッサをめぐる暗闘に巻き込まれていく。
「誰よりも狙われた男」は、10月からTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。
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