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ロマン・ポランスキー、米アカデミーに復帰ならず

2020年8月27日 06:00

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ロマン・ポランスキー監督
ロマン・ポランスキー監督
Photo by Andreas Rentz/Getty Images

[映画.com ニュース] 米アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーから追放されたロマン・ポランスキー監督が、除名処分は不当だったとして同アカデミーへの復帰を求めていた裁判で、8月25日(現地時間)、米ロサンゼルス高等裁判所はポランスキー監督の訴えを棄却した。米バラエティが報じている。

ローズマリーの赤ちゃん」「チャイナタウン」など数々の名作を世に放ってきたポランスキー監督は、1977年に当時13歳だった少女を強かんした容疑で起訴されたが、長期服役を恐れて判決が下る前に国外へ逃亡。以降、アメリカと犯罪者引き渡し条約を締結していないフランスを拠点に映画製作を続け、2002年には「戦場のピアニスト」でアカデミー賞監督賞を受賞するなど、性犯罪の前科を持つにもかかわらず、同アカデミーとは友好な関係を保ってきた。

しかし、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ騒動をきっかけに#MeTooや#Times Upなどの社会運動が勢いづくなか、映画業界ならびに世論の反発を恐れたアカデミーは、すべての会員に対してアカデミーが掲げる道徳基準を遵守するよう求める新たな行動規範を制定したうえで、18年5月にポランスキー監督を除名処分とした。

これを受け、ポランスキー監督は翌19年4月、事前勧告もなく弁明の機会も与えられずに追放されたことを不服として同アカデミーを提訴。会員としての復帰を認めるとともに、弁護費用を全額負担するようアカデミーに求めていた。

本件を担当したメアリー・ストロベル判事は、「アカデミーは事前勧告こそ怠ったものの、その後原告に適切な弁明の機会を与えている。追放にあたっても、妥当な理由のもと公正な手順を踏んでおり、あくまで実質的証拠に基づいた判断で、恣意的なものではない」として、原告の訴えを棄却。これにより、ポランスキー監督がアカデミーに会員として復帰する道は完全に絶たれたことになる。

新型コロナウイルス感染防止の観点からビデオ会議ツールを使ったリモート形式で行われた裁判に、マスク姿で唯一出廷したポランスキー監督の弁護人ハーランド・ブラウン氏は、ドレフュス事件として知られるフランスの冤罪事件を題材にしたポランスキー監督の最新作「アン・オフィサー・アンド・ア・スパイ(原題)」を例に挙げ、「不条理な官僚制度のせいで公正に処遇されないという点で、依頼人はドレフュスと同じ不幸を強いられている」などと約30分間にわたり熱弁を振るった。

さらに、閉廷後に報道陣の取材に応じた同氏は「追放処分の決定は、たった1人か2人のアカデミー会員によるものだった」と不服を漏らしたものの、控訴はしない考えであることを明かした。ポランスキー監督がなぜそこまでアカデミー会員への復帰にこだわるのかという問いには、「公正な手順を踏まず一方的に追放されたことが気に食わないだけで、アカデミーの会員資格そのものは、彼にとってどうでもいいことなんです」と代弁している。

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