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現代を生きるアイヌのリアルな姿を瑞々しく描く「アイヌモシリ」10月17日公開

2020年7月28日 09:00

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「アイヌモシリ」ビジュアル
「アイヌモシリ」ビジュアル
(C)AINU MOSIR LLC/Booster Project

[映画.com ニュース] 北海道阿寒湖・アイヌコタンを舞台に、少年の成長を通して現代のアイヌ民族のリアルな姿を瑞々しく描き、トライベッカ映画祭国際コンペティション部門で審査員特別賞を受賞した「アイヌモシリ」の公開日が10月17日に決定した。

リベリアの白い血」が国内外で高く評価された、新鋭・福永壮志監督が5年をかけて作り上げた本作は、アイヌの血を引く新星・下倉幹人を主役に抜擢。初めての演技で、力強い眼差しが印象的な主人公・カントを演じ、アイデンティティーにゆれる等身大の役どころに挑戦。その他主要キャストもアイヌが務め、三浦透子リリー・フランキーら実力派がゲスト出演している。

トライベッカ映画祭からは「福永壮志という独自の視点をもった有望な監督の発見である!」と正式にコメントが寄せられ、審査員の映画監督のダニー・ボイルや俳優のウィリアム・ハートらに絶賛された。

また、カントが阿寒の美しい景色の中で佇む姿を捉えたビジュアルのアイヌ文様のデザインを担当したのは、カントの母を演じたアイヌ工芸作家の下倉絵美。上品で繊細なアイヌ文様が作品世界にリンクしている。

14歳のカントは、アイヌ民芸品店を営む母親のエミと北海道阿寒湖畔のアイヌコタンで暮らしていた。アイヌ文化に触れながら育ってきたカントだったが、一年前の父親の死をきっかけにアイヌの活動に参加しなくなる。アイヌ文化と距離を置く一方で、カントは友人達と始めたバンドの練習に没頭し、高校進学のため故郷を離れることを予定していた。亡き父親の友人で、アイヌコタンの中心的存在であるデボは、カントを自給自足のキャンプに連れて行き、自然の中で育まれたアイヌの精神や文化について教えこもうとする。

アイヌモシリ」は、10月17日から、渋谷ユーロスペースほか全国順次公開。

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