幽霊をストーキング!? 新感覚のゴーストストーリー MOOSIC LAB2019長編グランプリ「眠る虫」
2020年7月22日 19:00
[映画.com ニュース] 山戸結希監督プロデュース企画「21世紀の女の子」の公募枠に200人の中から選出され、伊藤沙莉主演「projection」を担当、音楽と映画の実験室というコンセプトで作品を募るMOOSIC LAB2019で、長編グランプリを獲得した金子由里奈監督の長編デビュー作「眠る虫」が、9月5日からポレポレ東中野で公開される。
幽霊って、どこから声を出しているんだろう? という問いかけから、“死者”と”声”を巡る、小さくも壮大な旅の記録を詩的に描き出す新感覚のゴーストストーリー。バンド練習に向かうバスの中、芹佳那子が遭遇したのは、とあるメロディ。歌を口ずさむ老婆が抱える木箱に興味を惹かれた佳那子は、練習をすっぽかして彼女のストーキングを開始。乗客が少なくなっていくバス。夜に包まれた終着駅。名前のわからない街で佳那子が出会ったのは――。
映画「渇き。」(14)で女優デビューを果たした松浦りょうが初主演、儚くも圧倒的な存在感を放つ主役・佳那子を演じる。ほか、数多くの名匠作品に参加してきた五頭岳夫が、佳那子の対話相手である老人・近藤茂雄を好演、「僕はイエス様が嫌い」(19)の佐藤結良が不思議な少年・けいを演じる。水木薫、松寄翔平、高橋佳子、渡辺紘文らが共演。
劇伴を担当するのは Tokiyo。映画全体の夢心地で不穏なムードは、Tokiyoの手によりさらなる醸成を得た。And Summer Club のギタリストとしても活躍中の彼女は、これまで mei ehara、菅原慎一BAND(シャムキャッツ)、豊田道倫など、幅広く様々なアーティストと共演している。金子監督にとって、単独での劇場デビューとなる本興行では自主配給を務める。
音と画の立体的な邂逅にこだわり、音響は5.1chサラウンド、画面サイズはスタンダードを採用。全方位を心地よい音像に包まれるまどろみの映画だ。