染谷将太主演、音楽家・渡邊琢磨が初監督した幻想怪奇映画「ECTO」本日から期間限定配信&秋に劇場公開
2020年6月12日 14:00
[映画.com ニュース] 染谷将太が主演した音楽家・渡邊琢磨の初監督作「ECTO」が、本日6月12日午後2時~7月2日にオンライン映画館「アップリンク・クラウド」で独占先行配信されることがわかった。秋には、染谷がメガホンをとった短編ファンタジー「清澄」と併映で、劇場公開されることも決定した。
国内外で活躍し、「ローリング」「美しい星」など多数の映画音楽を手掛けてきた渡邊が、監督・脚本・編集・音楽を兼ねた幻想怪奇映画。自身が音楽を手掛けた「清澄」のスピンオフ作品として着想された。ある植物園を舞台に、不条理な事物が点在する世界(冥界)をさまよう人々を描く。劇中では哲学者のヴァルター・ベンヤミンやガストン・バシュラールの言葉が、霊体の会話として引用・カットアップされ、弦楽器の音や環境音がデジタル加工され変容していく。染谷に加え、川瀬陽太、佐津川愛美が共演。ビョークとのコラボレートや「Perfume」の映像演出で知られる映像・アートディレクターのTAKCOM(土屋貴史)が抽象場面、「きみの鳥はうたえる」「宮本から君へ」などの四宮秀俊が撮影を担当した。
爆音映画祭で知られる「boid」代表の樋口泰人氏による新レーベル「VOICE OF GHOST」の第1回配給作品となる本作。これまで水戸芸術館、YCAM爆音映画祭、恵比寿映像祭で弦楽生演奏つきのイベント上映、京都みなみ会館での期間限定上映などを通して披露されてきた。新たに音響のポストプロダクションや再編集を行った新バージョンが配信、劇場公開される。
植物園を徘徊する主人公・エクトを演じた染谷は、「琢磨さんのあの秘密基地のような自宅から出発したこの世の外へと旅立つ映画。音が画になり、画が音となる。この夏に1番ふさわしい映画です。海外旅行よりもはるか遠くに行ける作品です。あっつい夏の中、冷たさとフツフツと燃えてくる生命力の根源を感じて欲しいです」とアピール。「渡邊琢磨の『ECTO』の世界へ是非いらしてください」とメッセージを残した。
植物園を“冥界”だと断言し、エクトに不信感を抱かせる男に扮した川瀬は「ウィルスで世界が揺れた今、映画、音楽、表現の世界もこれからの形態を問われている。上映+演奏が基本だった『ECTO』もこれから様々な姿であなたを侵食するつもりだ。楽しんで欲しい」と胸中を明かす。植物園の研究員役を務めた佐津川は「『ECTO』をより広く沢山の方に観て頂ける機会を頂き、嬉しく思います。きっと、出会ったことのない『映画体験』になるのではないでしょうか」と期待をこめた。
「ECTO」は、本日6月12日午後2時~7月2日の期間限定で、「アップリンク・クラウド」(https://www.uplink.co.jp/cloud/features/2665/)にて独占配信される。秋に「清澄」と併映で、東京・アップリンク吉祥寺ほか全国で順次公開。
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