豊田利晃監督作「破壊の日」に渋川清彦、マヒトゥ・ザ・ピーポー、イッセー尾形、松田龍平!
2020年5月28日 10:00

[映画.com ニュース] 豊田利晃監督がメガホンをとり、企画、脚本、プロデューサーも兼ねる新作映画「破壊の日」の主要キャストが発表され、渋川清彦、マヒトゥ・ザ・ピーポー、イッセー尾形、松田龍平が出演することがわかった。
豊田監督は「東京五輪を控え、利権と強欲という物の怪に取り憑かれた社会をお祓いしてやろうと思い、今年の一月に企画を立ち上げました」と説明。「しかし、その物の怪はコロナという現実的な脅威、あるいはコロナに脅える人の心に変貌しました。コロナはいずれ収束に向かっていくと思います。でも、一度植えつけられた恐怖心を振り払うことはなかなか難しいことだと思います。映画がその恐怖心を少しでもふり祓うことができれば作る意味があると思っています」と語る。
豊田監督「緊急事態宣言が解除されたのでようやくキャストを発表できる日が来ました。しかし、まだ自粛の波は続き、コロナウイルスは社会に蔓延しています。そんな中でどんな映画作りができるのか誰にもわかりません。しかし、前向きに、完成を目指して突き進んでいきたいと思っています。2020年に撮影、公開される新作がなければ映画館も寂しいものです。どうかお力をお貸し下さい。一寸先は光だと信じています」
田舎町の炭鉱の奥深くで、怪物が見つかった。それが何なのかは不明のまま、不穏な気配を残して時が過ぎる。7年後、村では疫病の噂が広がり、疑心暗鬼のなか、心を病む者が増えていく。そんな時、修験道者の若者・賢一は、生きたままミイラになり この世を救うという究極の修行「即神仏」になろうとして、行方不明に。彼は「物の怪に取り憑かれた世界を祓う」と考えていた。
主演の渋川は関屋鉄平役、バンド「GEZAN」のボーカルとしてカリスマ的人気を誇るマヒトゥ・ザ・ピーポーは春野賢一役として出演することに。イッセーが村の修験道の大先達・三日月次郎役、松田が炭鉱の噂を調べる男・新野風役として参加し、音楽を「切腹ピストルズ」「GEZAN」、照井利幸、MARS89らが担当することになった。
また「映画の内容は大きくは変わらないのですが、この状況を受け止め、コロナ後の世界で何を表現することができるのか、もう一度脚本を練り直しました」と告白する豊田監督。「元の生活に戻るには時間がかかると思います。新しい生き方に切り替えることに腹をくくるにも勇気がいることだと思います。新しい映画も求められています。今はできることを粛々と進めています。自分の生き方を変えることは勇気がいることですが、自分自身もそのことを突きつけられています。映画を撮る意味、生きる意味を、再び証明したいと思っています」とコメントを寄せている。
「破壊の日」は、7月24日から東京・渋谷ユーロスペースほか全国公開。6月5日の午後11時59分まで、MotionGallery(https://motion-gallery.net/projects/HAKAInoHI)でクラウドファンディングを実施中。
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