カンヌ国際映画祭、6月下旬の実施も断念 開催危ぶまれる状況に
2020年4月16日 12:00
[映画.com ニュース] 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、6月下旬に延期となっていた第73回カンヌ国際映画祭が再び延期となった。米バラエティが報じている。
カンヌ国際映画祭は当初5月12~23日に行われる予定だったが、新型コロナウイルス対策としてフランス政府がイベント開催に関する規制を強めたことがきっかけで、延期を発表。その後、6月下旬から7月上旬に行う方向で調整が行われていた。
だが、フランスのマクロン大統領が4月13日(現地時間)、テレビ演説を行い、現在施行している封鎖措置を5月11日まで行うと発表。さらに、映画祭を含むすべてのイベントの開催を7月中旬まで禁止すると発言したことから、カンヌ国際映画祭のディレクターを務めるティエリー・フレモー氏は、「今年のカンヌ国際映画祭をそのままの形で行うのは難しくなりました」と声明を発表している。
ただし中止にはせず、あらゆる可能性を探究するという。規制の緩和が期待できる秋以降への延期が順当だが、9月はベネチア国際映画祭、トロント国際映画祭、サンセバスチャン国際映画祭がひしめいている。10月中旬には仏カンヌで、世界最大級の国際映像コンテンツ見本市MIPCOMが3日間にわたって行われる予定で、映画祭を行うためには1カ月の準備期間が必要といわれることから、10月開催も難しそうだ。
なお、フレモー氏はアメリカのサウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)やトライベッカ映画祭のように、映画祭をオンラインで実施する可能性については、「うまくいかない」と否定的な考えを示している。
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