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「37セカンズ」で障害のあるヒロイン熱演の佳山明「愛していただけたら」

2020年1月14日 18:30

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真摯にアピール
真摯にアピール

[映画.com ニュース] 昨年のベルリン国際映画祭パノラマ部門で観客賞と国際アートシネマ連盟(CICAE)賞をダブル受賞した「37セカンズ」の試写会が1月14日、東京・慶應大三田キャンパスで行われ、主演の佳山明と共演の渡辺真起子熊篠慶彦がトークショーに出席した。同大とのコラボレーションによるバリアフリー上映。HIKARI監督もロサンゼルスから中継で参加した。

生まれながらの障害を抱えるヒロインのユマが、性の目覚めとともに周囲の支えを受けて自立していく物語。自身も脳性まひで車いす生活を送る佳山は、中学から寮に入り大学の途中からは独り暮らしを始めたヒロインを地でいく女性。オーディションを受けて主役を射止め「両親はめっちゃビックリしていたけれど、お母さんにはやってみなさいよと言われた。その後はいい意味で関係が変わっていった」と振り返った。

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ヌードやベッドシーンにも体当たりで挑んだが、「私、ちゃんと演じられていたんですかね」と照れ笑い。すると渡辺が、「私は職業俳優として役づくりはするけれど、そこ(現場)に立っているのは私以外の何者でもない。障害があるかないか、キャリアや男女などの違いはあって当たり前で、仲間としてひとつの目標に向かって表現をしただけ」とフォローした。

2015年に風俗店評論家でもある熊篠と出会い、映画の端緒を得たHIKARI監督は、「私は障害のある方と普通に接してきて、健常者との差が分からない人間だった。女性はどうなのかと考え、脚本でウソはつきたくないと思いどこまでリアルに近づけるかが勝負だった」と説明。ベルリン以降、世界各地の映画祭を巡り「長い道のりで、やっとの思いで日本の皆さんにお見せできる。1人の女性の成長物語と思って作りました」と強調した。

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渡辺も、「明ちゃんが人生を使って具体的に表現している作品。それにキャストが発奮し、スタッフも丁寧にコミットして監督についていった。たくさんの人に届けていけたら」と意欲。佳山は、「監督や真起子さん、熊篠さんらと一緒に作った素敵な映画だと思う。愛していただけたらうれしい」と真摯に話していた。

37セカンズ」は、2月7日から全国で順次公開される。

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