「6アンダーグラウンド」マイケル・ベイ監督が明かす“破壊”の美学「アクション映画にはカオスが必要」
2019年12月11日 17:00
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[映画.com ニュース] 「トランスフォーマー」「バッドボーイズ」シリーズなど、数々のアクション超大作を手がけてきたマイケル・ベイ監督によるNetflix映画「6アンダーグラウンド」。12月13日からの配信を控えるなか、このほどベイ監督がビデオ通話会見を行い、本作の魅力やアクションシーンのこだわりなどを語った。
謎の億万長者、元CIAスパイ、凄腕の医者など、世界随一のスキルを持ち、過去を消して未来を変えたいと願っている男女6人のスペシャリストたちで結成された最強チーム「6アンダーグラウンド」が、最難関のミッションに挑むさまを描く。
「リアルに撮ることが好き」とベイ監督が言う通り、スタントシーンでは爆破・破壊されたものを含めて750台以上の車両を使用。イタリアのピッティ宮殿や、ミラノの大聖堂ドォーモを超低空飛行のヘリコプターやドローンで接近して空撮するなど、前例のない撮影が敢行された。CGを多用しない撮影へのこだわりについて、ベイ監督は以下のように述べる。
「CGではなく、リアルに撮影する方が観客も違いがわかるんだ。CGを多用してしまうとバレてしまう。リアリティは映画に必要だけれど、最近はリアルスタントが衰退してきている。もちろん、リアルに撮影することは危険だけれど、僕は安全に気をつけて作り上げているんだ。このやり方がわからない監督が今は多すぎると思う」
ファンから“ベイヘム”と呼ばれている爆発シーンやド迫力アクションを得意とし、“破壊王”の異名を持つベイ監督らしく、オープニングから迫力満点のカーチェイスが展開する。ベイ監督は「最初の15分で何が起きているのかまったくわからないっていう状況が好きなんだ。これが映画の醍醐味だと思っている」と明かし、さらに「アクションシーンというのはいろんなことが起こるから、破壊するのは楽しいというよりも必要なことなんだ。アクション映画には、カオスが必要。あと、アクションは完璧じゃないほうが僕は好きなんだよ」と告白。
アクションシーンを構築するときは、“音楽”が重要なアイテムになっているといい、「音楽でアクションシーンを考えていくんだ。今回に限らず、いつも音楽を基準に考えているよ。例えば、編集のときに車がたくさん出てくるシーンだったら、車、車、車…って映るタイミングや編集の仕方を音楽的にしている」。
劇中ではiPhoneで女優の目を撮影したショットも使っているそうで、「『何をやっているの?』と言われたよ。僕はユニークな撮影をしたいんだ。クレイジーだと思われてもいい。自分でカメラを回すときもあって、すぐ指示ができるから早く撮影できるんだ。みんなに奇妙と思われているけれど、自分でいろいろやりたいんだよ。そういうのが段々広がっていって、今ではベイヘムと呼ばわれているよ(笑)」とにっこり。
「Netflixとの仕事は楽しかったし、自由にやらせてくれた。スタジオ側がオリジナルじゃない続編ものを望むことが多くなっているなかで、この作品を作らせてくれた」と感謝すると、「ある登場人物だけバックストーリーを描けなかったんだ。本当はすごくかっこいいストーリーがあったから、もし続編があったら紹介するよ」と含みを持たせていた。
「6アンダーグラウンド」は12月13日からNetflixにて独占配信開始。
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