【ゴールデングローブ賞】テレビ部門は「チェルノブイリ」など3作が最多ノミネート メリル・ストリープは記録更新
2019年12月10日 19:07
[映画.com ニュース] ハリウッド外国人映画記者協会(HFPA)の会員投票によって選出される、第77回ゴールデングローブ賞のノミネーションが12月9日(現地時間)に発表された。
テレビカテゴリーでは、米HBO制作の「チェルノブイリ」(ミニシリーズ/テレビ映画)、Netflixオリジナルシリーズ「アンビリーバブル たった1つの真実」(ミニシリーズ/テレビ映画)、「ザ・クラウン」(ドラマ)の3作が最多4部門にノミネートを果たした。
「チェルノブイリ」は、1986年のチェルノブイリ原子力発電所事故の内幕を描いた実録ドラマ。作品賞、主演男優賞(ジャレッド・ハリス)、助演男優賞(ステラン・スカルスガルド)、助演女優賞(エミリー・ワトソン)にノミネートされた。第71回プライムタイム・エミー賞リミテッドシリーズ部門で作品賞、監督賞、脚本賞を受賞しており、批評家からの支持も厚い作品だ。
同じく4ノミネートを獲得したNetflixオリジナルシリーズ「アンビリーバブル たった1つの真実」は、ピューリッツァー賞受賞の報道を映像化したドラマ。レイプ被害を告白した18歳のマリーは、普段の素行の悪さと事件の矛盾点から警察の信用を得られない。捜査は打ち切られるが、数年後マリーの事件と酷似した連続レイプ事件が起こり、ふたりの女性刑事が再捜査を始める。作品賞のほか、主演女優賞にマリー役のケイトリン・デバーと女性刑事カレン役のメリット・ウェバー、助演女優賞にカレンとコンビを組む女性刑事グレース役のトニ・コレットがノミネートされた。
同賞に初ノミネートされたデバーは、「信じられない!!!」「こんなにも才能あふれる女優陣とともに認めていただけて幸せです」「マリー役を演じるにあたって、私を信頼してくださった皆さまに感謝します。本当に光栄で、圧倒されています」と喜びを爆発させている。
Netflixオリジナルシリーズ「ザ・クラウン」は、イギリス女王エリザベス2世の治世を時間軸に沿って描く大河ドラマ。作品賞のほか、中年時代のエリザベス女王役のオリビア・コールマンが主演女優賞、夫フィリップ役のトビアス・メンジーズが主演男優賞、エリザベス女王の妹マーガレット王女役のヘレナ・ボナム・カーターが助演女優賞にノミネートされた。
また、メリル・ストリープが「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」で助演女優賞にノミネートされ、自身が持つゴールデングローブ賞ノミネート記録を34回に更新した。
なお、テレビネットワーク別ではNetflixが最多の17ノミネートを獲得し、15ノミネートのHBOに競り勝っている。その後に5ノミネートのHulu、Amazon Prime Video、4ノミネートのFXネットワーク、3ノミネートのApple TV+、Showtimeが続いている。
第77回ゴールデングローブ賞(テレビ部門)ノミネートは以下の通り。
「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」
「ザ・クラウン」
「キリング・イヴ Killing Eve」
「ザ・モーニングショー」
「サクセッション」
トビアス・メンジーズ 「ザ・クラウン」
ビリー・ポーター 「POSE」
ブライアン・コックス 「サクセッション」
キット・ハリントン 「ゲーム・オブ・スローンズ」
ラミ・マレック 「MR. ROBOT ミスター・ロボット」
リース・ウィザースプーン 「ザ・モーニングショー」
ジェニファー・アニストン 「ザ・モーニングショー」
オリビア・コールマン 「ザ・クラウン」
ジョディ・カマー 「キリング・イヴ Killing Eve」
ニコール・キッドマン 「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」
「バリー」
「Fleabag フリーバッグ」
「コミンスキー・メソッド」
「マーベラス・ミセス・メイゼル」
「ザ・ポリティシャン」
マイケル・ダグラス 「コミンスキー・メソッド」
ビル・ヘイダー 「バリー」
ベン・プラット 「ザ・ポリティシャン」
ポール・ラッド 「僕と生きる人生」
ラミー・ユセフ 「Ramy」
クリスティーナ・アップルゲイト 「デッド・トゥ・ミー さようならの裏に」
レイチェル・ブロズナハン 「マーベラス・ミセス・メイゼル」
キルステン・ダンスト 「On Becoming a God in Central Florida」
ナターシャ・リオン 「ロシアン・ドール 謎のタイムループ」
フィービー・ウォーラー=ブリッジ 「Fleabag フリーバッグ」
「アンビリーバブル たった1つの真実」
「キャッチ-22」
「チェルノブイリ」
「Fosse/Verdon」
「The Loudest Voice」
サム・ロックウェル 「Fosse/Verdon」
クリストファー・アボット 「キャッチ22」
サシャ・バロン・コーエン 「ザ・スパイ エリ・コーエン」
ラッセル・クロウ 「The Loudest Voice」
ジャレッド・ハリス 「チェルノブイリ」
ケイトリン・デバー 「アンビリーバブル たった1つの真実」
ジョーイ・キング 「The Act」
ヘレン・ミレン 「エカテリーナ」
メリット・ウェバー 「アンビリーバブル たった1つの真実」
ミシェル・ウィリアムズ 「Fosse/Verdon」
アラン・アーキン 「コミンスキー・メソッド」
キーラン・カルキン 「サクセッション」
アンドリュー・スコット 「Fleabag フリーバッグ」
ステラン・スカルスガルド 「チェルノブイリ」
ヘンリー・ウィンクラー 「バリー」
パトリシア・アークエット 「The Act」
ヘレナ・ボナム・カーター 「ザ・クラウン」
トニ・コレット 「アンビリーバブル たった1つの真実」
メリル・ストリープ 「ビッグ・リトル・ライズ セレブママたちの憂うつ」
エミリー・ワトソン 「チェルノブイリ」
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。