実写「シティーハンター」をフランスの観客はどう見たか 仏映画サイトのレビューを検証
2019年11月25日 12:00
[映画.com ニュース] 北条司氏による大ヒット漫画「シティーハンター」をフランスで実写映画化した「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」の日本公開まであとわずか。同作は、原作の大ファンであるフィリップ・ラショーが監督・主演を務め、フランスでは今年2月に公開され観客動員168万人のヒットを記録している。現地フランスでの評判はどのようなものだったのか、フランス最大の映画サイト「allocine(アロシネ)」のレビューを検証した。
原題「Nicky Larson et le parfum de Cupidon」には6992人が評価をつけ5点満点で平均4.1点、1354ものレビューが寄せられている(11月22日時点)。熱のこもった長文が多く、代表的なものを抜粋して紹介しよう。満点をつけたA氏は、おそらく熱心な原作ファン。「ラショー監督は原作の本物のファンだと、映画全体から感じました。彼は北条司の作品と本質を全て理解し尊重しています」とつづり、「漫画ファンではない大衆に向けても門戸を開きました。ブラボー! メルシー!!」と大絶賛。同じく満点をつけたB氏も、「素晴らしい映画、頭から終わりまで陽気。俳優たちも素晴らしい」と称賛し、「もしあなたがストレスを感じたり、悲観的だったり、くつろぎを欲しいと思っていたら、この映画を見に行くといいよ」と勧めている。
4.5点をつけたC氏は、「原作のファンで心配していた」と実写化に不安を抱いていたことを述べながらも、「見るべき映画だ。オリジナルを尊重し、原作者にも愛されている尊敬すべき仕事だ。80年代の雰囲気がきちんと出ている」と実際に見て不安が払拭された様子。続けて、「映画化発表の際に、スキャンダラスに叫んだ人々を黙らせることができるラショー監督のこの映画をもう一度見たいね」とも書いている。3点をつけたD氏は、1600ワード以上の感想を述べたあと、「『キャッツアイ』もラショー監督に映画化して欲しい…」とラブコール。ラショー監督は、フランスの「シティーハンター」ファンのハートを、がっちりキャッチできているようだ。
年配の女性と思われるE氏の評価は4点。「娘はアニメ版のことを思い出し、孫には発見となり、私は味わいました。こんなに皆で笑える作品は珍しいです」と満足げで、3世代にわたって楽しめたようだ。もちろんフランスの観客全員が楽しめたわけではない。日本より性的な表現に寛容なフランスでも、同作の“モッコリギャグ”に対する苦言もちらほらと。4.5点をつけたF氏は「すごく楽しんだよ」と書きながらも、「でも、子連れでは行かないかな」。また、0.5点をつけたG氏は、「最初から最後までセクシャルなユーモア全開で慎ましさがない。1、2回だったら面白いけど」と苦言を述べている。
ここで話題にあがった“モッコリギャグ”の一部は日本ではそのまま映せず、日本公開版ではモザイク的な処理がなされているが、そこにもファンをにやりとさせる仕掛けがほどこされているので乞うご期待。そのほか日本公開版は、“デラックス吹替版”と題し、冴羽リョウ&槇村香役を山寺宏一と沢城みゆき、海坊主ことファルコン役を玄田哲章、香の兄・槇村秀幸役を田中秀幸、野上冴子役を一龍斎春水が演じるなど、リョウと香以外のキャラクターはアニメ版の声優陣が続投。アニメ版のリョウ&香役の神谷明と伊倉一恵はスペシャルゲストとして参加する。
「シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション」は、11月29日から全国公開。
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