6カ月かけて巨大セットを建設!「SHADOW 影武者」メイキング映像公開
2019年9月9日 17:00
[映画.com ニュース] 中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が、構想から撮影開始までに3年半の歳月をかけた「SHADOW 影武者」(公開中)のメイキング映像を、映画.comが入手した。チャン監督がリアリティを追求した壮大なスケールのセットや、迫力あるアクションの裏側を収めている。
本作は、「三国志」の荊州争奪戦をダイナミックにアレンジした歴史活劇。敵国に領土・境州を奪われて20年が経過した沛(ペイ)国を舞台に、領土奪還を願う重臣・都督とその影武者の姿を描く。
公開されたのは、約30個の傘が独楽のように高速回転しながら坂を下るシーンのメイキング映像。敵国に潜入した少数精鋭の兵士たちが、雨のように降り注ぐ弓矢の攻撃を受けながら、傘の武器に乗って坂道を一気に駆け下りる。このシーンの撮影のためだけに、何もなかった広場に全長60メートル、落差8メートルの巨大な町並みが、6カ月をかけて建築された。
映像では人力でワイヤーを引いて傘を動かしていたことが明かされ、武術チームのスタッフは「ワイヤーを下に引く力はとても強いので、坂の上でワイヤーの端をしっかりと固定しています。傘がぶつかり合ってしまうので、両端をしっかり引っ張り合わないとダメなんです」と苦労を語る。
アクション俳優たちは「ジェットコースターみたいだ。回転がすごくてスリルがある」「最初は視点を定められると思っていました。でも、実際には刃が目の前でブンブン回っているのしか見えなかった」と振り返り、危険と隣り合わせになりながらも、リアリティを追求するために、試行錯誤を重ねて作り上げていったことがわかる。