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中井貴一、三谷幸喜新作を名調子でアピール!「ヒットしなかったら皆さんのせい」

2019年8月19日 20:50

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中井貴一“史上最悪の総理大臣”に
中井貴一“史上最悪の総理大臣”に

[映画.com ニュース]三谷幸喜の映画監督8作目となる「記憶にございません!」の完成披露試写会が8月19日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、三谷監督をはじめ、中井貴一ディーン・フジオカ石田ゆり子草刈正雄佐藤浩市斉藤由貴木村佳乃吉田羊が出席した。

本作は“史上最悪の総理大臣”を主人公とした政界コメディ。史上最低の支持率をたたき出した総理大臣・黒田啓介(中井)が記憶喪失になり、金と権力に目がない悪徳政治家から、一夜にして純朴な普通のおじさんへと変貌。国政の混乱を避けるため、国民はもちろん大臣、家族にさえ事実を隠し、直近の秘書官たちに助けられながら日々の公務をこなしていく。

完成披露試写会前に行われたレッドカーペットイベントでは、中井が本作をアピールするため“所信表明演説”を行った。手元の台本を見下ろしつつ「私も老眼が始まりまして…字が小さすぎて読めない!」と笑いを誘うと「(本作は)コメディでございます。コメディと言うのは、お客様に笑っていただいて初めて完成するもの。皆様の笑いによって、この映画を完成させていただきたい」と熱弁をふるっていた。

舞台挨拶では、中井が本作に参加するうえで「コメディをやらない」という意識を徹底していたことを告白。「コメディ映画で役者がコメディをやってしまうことほど、失礼な事はないんです。三谷幸喜の本というのは、役者がコメディをやらなくても面白くなるようにできている」と説明していた。三谷作品初参加となったフジオカは「(参加は)光栄でございます。三谷監督、中井貴一さんを筆頭にした皆さんと過ごした日々は、贅沢な時間だったんだなと改めて実感しました」と振り返っていた。

三谷監督は「ディーンさん面白いんですよ。まずディーンという名前が面白いですし、言動も楽しい。撮影の後半になると面白さがわかってきた。なんか子犬のような目というか…これなんだなと感じました。僕にとっての良い俳優さんとは、『またこの人とやりたい』と思えるかどうか。ディーンさんとはもう1回やってみたい」と再タッグを決意。そして「政治を扱った作品ではあるのですが、決して風刺映画ではなく、誰かを揶揄するような内容ではない。なぜそのような内容にしたかといえば、風刺映画は“その時”でしか成立しないんですよね。僕は100年後の皆さんにも見てもらいたいという思いで作っている」と本作に込めた思いを明かした。

登壇者を代表して、締めの挨拶を任された中井は「今日、お金を払っていらっしゃった方はいらっしゃいます? いないですよね? お分かりだと思いますが、皆さんが今日初めてこの映画をご覧になる。今日から皆さんはこっち側の人間だと思ってください」と言葉を投げかけた。「皆さんの一言一言が大きな影響を及ぼします。この映画が大ヒットしなかった場合、皆さんのせいです! そして、これだけ大勢の方がいると『面白くない』という方もいらっしゃるはず――そういう方は見たことも忘れてください。『記憶にございません!』(の状態)になってください(笑)。それが我々からのお願いです」と名調子で語りかけていた。

記憶にございません!」は、9月13日から全国公開。

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