チャン・イーモウ監督「SHADOW 影武者」“アンブレラ・ソード”のアクション収めた本編映像
2019年8月18日 19:00
[映画.com ニュース] 中国映画界の巨匠チャン・イーモウ監督が、構想から撮影開始までに3年半の歳月をかけた新作「SHADOW 影武者」の本編映像が公開された。竹のようにしなやかで強靭な武器「アンブレラ・ソード」を使用したアクションシーンを収めている。
本作は、「三国志」の荊州争奪戦をダイナミックにアレンジした歴史活劇。戦国時代、沛(ペイ)国が敵の炎国に領土を奪われて20年の時が流れ、休戦同盟により平和な時間が続いていたが、若くしてトップの座を継いだ沛国の王は屈辱的な日々に甘んじていた。領土奪還を願う男たちを束ねる同国の重臣・都督は、敵の将軍で最強の戦士としても知られる楊蒼に、手合わせを申し込む。都督の勝手な行動に怒り狂う王だが、実は目の前の都督は影武者で、本物の都督は自分の影に、自由と引き換えに敵地での大軍との戦いを命じていた。
「戦場のレクイエム」「人魚姫」「ドラゴン・フォー 秘密の特殊捜査官」シリーズなどで知られるダン・チャオが主演を務め、頭脳明せきで武芸の達人でもある都督と、その影武者の一人二役に挑戦。歴史ドラマ「宮廷の諍い女」「月に咲く花の如く」で好演し、私生活ではダン・チャオと夫婦関係にあるスン・リーが、都督の妻を演じている。
公開された映像は、炎国から領土奪還を目指す軍が、高速回転するアンブレラ・ソードに乗りながら坂を下るシーンから始まる。その後、アンブレラ・ソードを振りかざすと鋭い刃が放たれ、奇策で敵兵士をかく乱するさまが収められている。
企画の初期の段階で、チャン監督から「アクションに関しては、VFXを多用した超人的・ファンタジー的な描写ではなく、リアルに描く」という方針が打ち出されたそう。見どころの一つでもあるアンブレラ・ソードは、表面に中国の文化を思わせる飾りが付けられ、この飾りだけで作るのに何カ月もかかったほど、チャン監督こだわりの武器となっている。
「SHADOW 影武者」は9月6日から全国公開。
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