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優れた嗅覚を持ち、醜い容姿に悩む女性の出生をめぐる秘密とは…カンヌ受賞作「ボーダー」予告

2019年8月7日 18:00

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ギレルモ・デル・トロ監督が絶賛した “大人のためのおとぎ話”
ギレルモ・デル・トロ監督が絶賛した “大人のためのおとぎ話”
(C)Meta_Spark&Karnfilm_AB_2018

[映画.com ニュース] 第71回カンヌ国際映画祭ある視点部門のグランプリに輝いた北欧ミステリー「ボーダー 二つの世界」の予告編がお披露目された。人並外れた嗅覚と美しい心を持ちながらも、醜い容姿のせいで孤独と疎外を強いられる女性ティーナの心の叫びが切り取られた映像は、自身の存在を揺るがす秘密と向き合っていく衝撃の展開を暗示している。

第54回スウェーデン・アカデミー賞では作品賞ほか最多6部門を受賞し、第91回アカデミー賞のメイクアップ&ヘアスタイリング賞でオスカーノミネートを果たした本作。「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督は「強い詩。社会に見捨てられた者が人生において愛と怒りの間で選択を迫られる、大人のためのおとぎ話」と絶賛し、米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」で97%(8月5日時点)というハイスコアを記録している。

予告編の冒頭では、ティーナの繊細な感覚を伝えるかのようにセミの声がこだまする。優れた嗅覚を生かし国境の税関で働くティーナは、生まれつきの醜い容姿に向けられる視線に心を痛めながらも、窓越しに動物と触れ合い笑顔を浮かべるなど純粋な心を失わずにいた。ある日、税関で出会った奇妙な旅行者ヴォーレに、ティーナは少しずつ心を許していく。

しかし、ヴォーレと深く関わるようになったことで、ティーナは出生の秘密と対峙することに。「私は誰?」「私の人生は全部嘘だったの?」というティーナの切実な問いかけや、「この世界はまやかしだらけだ」という全てを見透かしているかのようなヴォーレの言葉がちりばめられ、予測不能の結末へと緊張感が加速していく。

原作は「ぼくのエリ 200歳の少女」で知られ、“スウェーデンのスティーブン・キング”と称されるヨン・アイブィデ・リンドクビストの小説「Grans」。リンドクビストが、メガホンをとったイラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシと共同で脚本を執筆した。アッバシ監督は「リンドクビストの特別な才能は、現実と幻想の間の架け橋を構築することだ。彼の文章を深く掘り下げた結果、僕は『ボーダー 二つの世界』に辿り着いた。この作品は自分自身のアイデンティティを選ぶことができる人についての映画である」と語っている。

ボーダー 二つの世界」は、10月11日からヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開。R18+(18歳未満入場不可)指定。

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