セルジオ・レオーネの傑作 “映画史上最も偉大なオープニング”を切り取ったビジュアル公開

2019年8月1日 12:00


「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」

[映画.com ニュース]1969年に邦題「ウエスタン」として公開された、世界公開50周年を迎えるセルジオ・レオーネ監督の大作が、2時間45分のオリジナル版で原題と同じく「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」のタイトルで公開される。このほど、“映画史上最も偉大なオープニング”と評された場面から発案されたビジュアルがお披露目された。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」(1968)は、全世界にイタリア製西部劇=マカロニ・ウエスタンブームを巻き起こした巨匠レオーネが、「荒野の用心棒」など前3部作とは大きく方向性を変え、自らの作家性を前面に打ち出した野心作。若き日のベルナルド・ベルトルッチダリオ・アルジェントを共同原案に抜擢し、ルキノ・ビスコンティ監督「山猫」を下敷きに、主人公ジル(クラウディア・カルディナーレ)の目を通し、移り変わる時代と共に滅びゆくガンマンたちの落日を、重厚壮麗なバロック的演出を駆使して描く。

米の映画サイト「Taste of Cinema」が2014年に発表した「映画史上最も偉大なオープニング・シーン20」の第1位に選ばれており、美術監督カルロ・シーミによる独創的な寄木細工のような駅の停車場に、同じくシーミの衣装デザインによるロングコートをまとった3人のガンマンたち(ジャック・イーラムウディ・ストロードアル・ムロック)の背面を手前に大きく配置、その男たちの視線の先には、線路の向こうにひとり立つ“ハーモニカ”(チャールズ・ブロンソン)の姿が小さく見えている。広大な空間を生かした印象的な構図だ。

画像2

大陸横断鉄道敷設によって新たな文明の波が押し寄せていた西部開拓期。ニューオーリンズから西部に嫁いできた元・高級娼婦のジルは、何者かに家族全員を殺され、広大な荒地の相続人となった。莫大な価値を秘めたその土地の利権をめぐり、ジルは、鉄道会社に雇われた殺し屋、家族殺しの容疑者である強盗団のボス、ハーモニカを奏でる正体不明のガンマンらの熾烈な争いに巻き込まれていく。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト」は、9月27日から、丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほかで全国順次公開。

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