佐野勇斗×森永悠希×山田杏奈×眞栄田郷敦×鈴木仁「ちい恋バンド」沖縄で深めた絆
2019年5月23日 14:00
[映画.com ニュース] 沖縄出身のロックバンド「MONGOL800」が2001年にリリースした楽曲「小さな恋のうた」は、平成のカラオケで最も歌われた男性アーティストの楽曲ランキング第1位に輝き、世代や性別を問わず今なお歌い継がれている。そんな不朽の名曲をモチーフにした映画「小さな恋のうた」が誕生した。幾度となく沖縄で取材を重ね、8年にも及ぶ歳月をかけて完成した物語は、MONGOL800の楽曲に込められた知られざるメッセージを導き出し、日本とアメリカ、フェンスで隔てられたふたつの「国」が存在する沖縄で、音楽とともに生きる若者たちの熱い青春模様を描き出す。(写真/間庭裕基)
劇中に登場する高校生バンドのメンバーを演じたのは、佐野勇斗、森永悠希、山田杏奈、眞栄田郷敦、鈴木仁という注目の若手俳優陣。実際に楽器を演奏し、息の合ったところを見せているが、今回のインタビューも、そんなメンバーの仲の良さが垣間見えるものとなった。
佐野:これはいろいろなところで言わせてもらっているのですが、初めて自分で買ったのが「小さな恋のうた」だったんです。それから「M!LK」というグループに入るために歌った曲でもありました。だからお話をいただいた時はそれこそ運命だなと思いましたし、僕の人生の中でも大きな意味を持つ曲ですね。僕自身、モンパチさんのファンなんで、そこは失礼のないようにしたいなと思いました。
森永:沖縄に行った時なんか、本当に沖縄県民全員がモンパチさんの親族なんじゃないかというくらい県民全体で応援していて。本当に素敵なバンドだなと思いましたね。
山田:やっぱり沖縄というと綺麗な海、空というイメージが大きいじゃないですか。でも実際に行ってみると、沖縄の人にとっては普通に生活の場なんだなと思いました。当たり前のように基地があって、フェンスがあって、という環境なんだなと。私は今回、初めて沖縄に行ったので、もっと観光気分になるのかなと思ったんですけど、意外とそうでもなくて。昔からそこにいたような気がしたというか。そういった空気感が沖縄の魅力なのかなと思いました。
佐野:今、杏奈ちゃんが言っていたみたいに、めちゃめちゃ有名な観光地に行ったわけではないんですけど、なんだか沖縄の独特な空気を感じることができましたね。気候もそうだし、人もすごい優しい。沖縄のきれいな海や空を前にしたからこそ生まれてくるようなアドリブ芝居もありました。全編沖縄での撮影にこだわったのは、本当に良かったなと思います。
森永:本当に毎晩ですよ(笑)。寝る直前まで僕の部屋に男子陣が集まって、話をしていました。料理も僕が作っていました。たまたまキッチンがついている部屋だったんで、毎回外食をするよりも自分で料理を作った方が安くつくんじゃないかと思って。あるとき佐野くんに「自炊しようと思うんだよね」と話したら、「え、俺も食べたい」となって。あれよあれよといううちに、仁くんも郷敦も「僕も僕も」という感じで合流していった、という感じです。
眞栄田:杏奈ちゃんのところには出前をして。
山田:わたしはご飯だけいただきました(笑)。
森永:でも杏奈ちゃんも1回、佐野くんの無茶ぶりに応えたことがあったよね。
佐野:お菓子を作ってほしいなと言ったんですよね。
山田:しかもリクエストは「紅いもタルト」だったんですよ。
一同:(爆笑)
佐野:僕、「紅いもタルト」がめちゃめちゃ好きで。
森永:最初は僕の方に言ってきたんですけど、「お菓子は作れないよ」と言ったら、次は杏奈ちゃんに白羽の矢が立ちまして(笑)。出来ないよねと言ったら、「頑張ります」と言ってくれて。
佐野:だから本当はそんなに期待はしていなかったんですよ。なんなら、さつまいもがボン! といった感じでも良かったくらいなので(笑)。そうしたらめちゃめちゃハイクオリティのさつまいもタルトみたいなものを作ってくれて。本当にビックリしましたよ。
山田:紅いもは手に入らなかったので、さつまいもになっちゃいましたけどね。
森永:本当に美味しかったですよ、杏奈ちゃんのデザートは。
佐野:そうですね。沖縄でも1カ月半ずっと一緒にいたので。それは大きかったですね。
眞栄田:僕も初めての撮影の現場だったんで。バンド練習からこの作品に入ることが出来たのは大きかったです。
佐野:練習期間も半年間くらいあったので、毎週会っていましたよね。でも初めは仲が悪かったんです。
山田:仲悪くはなかったですよ。
一同:(爆笑)
佐野:そっか(笑)。でも最初はちょっとよそよそしい感じがあったんですよね。仲良くなったのはどこからだろう。沖縄に入ってからかな。
鈴木:沖縄に入る前にみんなでご飯を食べに行ったよね。
佐野:そうなんです。監督がお小遣いをくださって。このメンバーでご飯を食べに行ってこいと。
鈴木:ライブ、楽しかったですね。
佐野:仁がそういうこと言うのは珍しいよね。歌とかはいいですっていうタイプだし。
鈴木:俺はこの仕事を始めた時から、音楽だけはやらないと思っていましたからね。楽器だけならまだしも、歌ってくれと言われた時は、正直何を言っているんだろうと思いました(笑)。
眞栄田:僕が仁と最初にした会話は「俺、音楽嫌だなあ」だったからね(笑)。
鈴木:郷敦はいつもそうやっていじってくるんですよ(笑)。でも自分では歌は苦手だと思っていたんですけど、実際にやってみると楽しいね。
眞栄田:(5月2日の)初ライブはすごく緊張したんですけど、すごく楽しかったです。撮影現場でエキストラさんの前で演奏したんですけど、それとは全然違ってクセになる時間でした。
佐野:せっかくなんでもっといっぱいライブをやりたいです!
山田:本当に、CDメジャーデビューということが自分の人生で起こるなんて思わなかったのでビックリですね。ただわたしはもともと音楽が大好きで、ギターもやりたいなと思っていたタイミングでこのお話をいただいたんです。仁くんと違って、抵抗はまったくなかったです。今回はお芝居の一環で音楽をやらせてもらったのですが、やっぱり本人たちが演奏しないと、どうしても撮影に不都合な部分が出てきてしまう。だから今回は逃げないで撮影が出来て本当に良かったとスタッフさんから言ってもらえて……、そういう意味でも本当に良かったなと思います。
眞栄田:本当にありがたいです。映画デビューをさせてもらって、CDまで出させていただけるんですから。なんというか…ありがとうございます(笑)。
佐野:まとめるの下手か、おまえは(笑)。
一同:(爆笑)
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