岸部一徳&毎熊克哉、「轢き逃げ」刑事コンビは「相棒」でできなかったことを集約?
2019年5月22日 18:00

[映画.com ニュース] 俳優の水谷豊が監督を務めた「轢き逃げ 最高の最悪な日」(公開中)。劇中のひき逃げ事件を追う刑事コンビを演じた岸部一徳と毎熊克哉に、撮影を振り返ってもらった。
本作は、ある地方都市で起きたひき逃げ事件を発端に、加害者、被害者だけでなく、事件に巻き込まれた人々の人生が複雑に絡み合い、それぞれの抱える心情、隠された思いが浮き彫りになっていくさまを描く。オーディションで抜てきされた中山麻聖、石田法嗣が主演を務めた。
水谷監督が脚本も手がけており、ベテラン刑事の柳公三郎を演じた岸部は「被害者の両親の側からも、犯人も、それを追いかける刑事も描ける。これを、単純にサスペンスとかの枠に収まりきらない、嫉妬や人間の本質みたいなものも含めて、監督はどんな風に撮るのかなあという興味はありました」と語る。新米刑事の前田俊を演じた毎熊も「水谷さん流の脚本で、(役の)気持ちやニュアンスが書いてあったりして。小説を読んでるような感じでスラスラ読めて、結末まであっという間でした」と、引き込まれたことを明かす。
“ひき逃げ”という重い題材を扱っている本作において、柳と前田は、箸休めの役割を果たす貴重な存在。2人が被害者の父親・時山(水谷)と喫茶店で話すシーンでは、時山と2人きりで話がしたい柳が前田に会計を促したものの、空気を読まない前田がすぐに戻ってきてしまい、見る者をふっと和ませる。
この刑事コンビについて、岸部は「刑事を目指すというのは、どんな人も正義感を持って始めるんだけど、前田はまだその正義感を一番大事にしているタイプ。『相棒』でもありましたが、正義は立場によって変わる。柳は長いことずっと刑事をやっている間に、正義感は持っているけど、その種類が変わってくる……その組み合わせを監督はやりたかったんだろうな、という感じはしました」と、水谷監督の意図を汲み取る。「だから、(喫茶店での)このシーンでもちょっと面白い感じで作るっていう。水谷監督がやりたいコンビ……『相棒』を持ち出すとダメなんだけれど、『相棒』ではできない、こっちのコンビは少し遊びも入れた中でやりたかったんだろうなと。それは何となくやっていてわかりましたね」。
毎熊は「最初に水谷監督から『この作品のなかで息抜きだよ』という風に言われて。実際すごくシリアスな中で抜けている、下手したら笑われるようなキャラクターをやったのが、今回が初めてだったんです。ずっとそういう役をやってみたいなという思いはあったんですけれど、今回は特に水谷さんの下で、水谷さんのイメージがかなり細かくしっかりあったので、なるべく水谷さんの持っているイメージをつかみ取って……という思いでやったんですけど、結果的に役自体もかわいらしい役になったかなと思いますし、もうちょっと追求したいな、という風にも思います」と本作での挑戦を自信に変え、新たな意欲も生まれていた。
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