柴咲コウ、作詞した主題歌を徹底解説 伊藤歩は北欧歌手の楽曲と勘違い!?
2019年4月23日 22:15

[映画.com ニュース] “家庭に潜む究極の心理サスペンス”と称賛された、直木賞作家・角田光代氏の同名小説を映像化した「連続ドラマW 坂の途中の家」の完成披露試写会が4月23日に東京のユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、主演の柴咲コウをはじめ、共演した田辺誠一、伊藤歩、眞島秀和、水野美紀、子役の松本笑花ちゃんが登壇した。
3歳の娘(笑花ちゃん)と夫(田辺)とともに平穏な日々を送っていた専業主婦の山咲里沙子(柴咲)に、裁判所から刑事事件の裁判員候補者に選ばれたという通知が届いた。対象となる事件は、同じ年頃の専業主婦・安藤水穂(水野)が、生後8カ月の娘を浴槽に落として虐待死させたという衝撃的なものだった。やがて「補充裁判員」に選ばれた里沙子は子どもを持つ母として水穂に嫌悪感を抱くが、裁判開廷後、被告自身の境遇に自らの過去の記憶を重ねていく。
篠崎絵里子が手掛けた脚本の感想を問われ、柴咲は「考えさせられる脚本で、読んだ瞬間から『社会での自分の役割』をものすごく考えました。SNS社会で検索しやすくなって、カテゴリー分けもたくさんあって。自分にまつわることを検索しやすくなったぶん、そうでない人の生活を垣間見たり、想像することが疎遠になっていて、危機感を覚えました。自分と全く違う生活を送っている人のことも思いやりたいなと考えた作品」と思い入れを語る。「とんでもないドラマができあがったな、と鳥肌が立ちました」という水野は、「心の葛藤を映像にするのは難しいけど、篠崎さんと森ガキ(侑大)監督が立体的に、それぞれの心理が浮かび上がってくるような素晴らしい演出をされている」と絶賛。自身ももうすぐ2歳になる子どもを育てており、「自分とリンクするような部分もあり、このタイミングでこの役を頂けたのは運命的」と感慨深げに明かした。
柴咲が作詞を手掛けた主題歌「silence」について、伊藤は「エンディングロールでコウちゃんが歌うんですけど、(映像を見た時に)そのことを知らなくて。『どこの北欧のすごい歌手が歌っているんだろう』って勝手に思ってた」と照れ笑い。柴咲は「今回は撮影を終えてからすぐに作詞に取りかかって。役を演じ終えたほやほやの状態だったので、物語を再構築して、没入するのはいとも簡単にできました」と振り返る。そして、「曲調は穏やかで癒されるような楽曲。自分も経験があるんですけど、失意の底にいる時は大波というより凪のような状態で、静かにぽつんと孤立しているような気分になることがあるんですよね。静かな凪の中で、自ら穴の底に行ってしまったような孤独感をイメージしました」と解説した。
「連続ドラマW 坂の途中の家」は、4月27日から毎週土曜午後10時にWOWOWプライムで放送される。全6話のうち、第1話は無料放送。
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